インフレ時代の 60歳の出口戦略

年間生活費 年金 取り崩し分 20,000,000 20,000,000 20,000,000
65 2,400,000 1,800,000 600,000 19,400,000 17,400,000 20,400,000
66 2,448,000 1,800,000 648,000 18,752,000 15,012,000 20,772,000
67 2,496,960 1,800,000 696,960 18,055,040 12,813,840 21,113,640
68 2,546,899 1,800,000 746,899 17,308,141 10,785,557 21,422,423
69 2,597,837 1,800,000 797,837 16,510,304 8,909,164 21,695,707
70 2,649,794 1,800,000 849,794 15,660,510 7,168,454 21,930,698
71 2,702,790 1,800,000 902,790 14,757,720 5,548,818 22,124,443
72 2,756,846 1,800,000 956,846 13,800,874 4,037,091 22,273,820
73 2,811,983 1,800,000 1,011,983 12,788,892 2,621,399 22,375,528
74 2,868,222 1,800,000 1,068,222 11,720,670 1,291,037 22,426,083
75 2,925,587 1,800,000 1,125,587 10,595,083 36,347 22,421,800
76 2,984,098 1,800,000 1,184,098 9,410,985 -1,151,386 22,358,792
77 3,043,780 1,800,000 1,243,780 8,167,204 -2,280,028 22,232,951
78 3,104,656 1,800,000 1,304,656 6,862,548 -3,356,681 22,039,943
79 3,166,749 1,800,000 1,366,749 5,495,799 -4,387,762 21,775,191
80 3,230,084 1,800,000 1,430,084 4,065,715 -5,379,070 21,433,866
81 3,294,686 1,800,000 1,494,686 2,571,030 -6,335,848 21,010,874
82 3,360,579 1,800,000 1,560,579 1,010,450 -7,262,843 20,500,838
83 3,427,791 1,800,000 1,627,791 -617,341 -8,164,350 19,898,089
84 3,496,347 1,800,000 1,696,347 -2,313,688 -9,044,262 19,196,647
85 3,566,274 1,800,000 1,766,274 -4,079,961 -9,906,109 18,390,205
86 3,637,599 1,800,000 1,837,599 -5,917,560 -10,753,097 17,472,116
87 3,710,351 1,800,000 1,910,351 -7,827,912 -11,588,139 16,435,371
88 3,784,558 1,800,000 1,984,558 -9,812,470 -12,413,883 15,272,581
89 3,860,249 1,800,000 2,060,249 -11,872,719 -13,232,744 13,975,961
90 3,937,454 1,800,000 2,137,454 -14,010,174 -14,046,924 12,537,305
インフレ率2% 現金 現金(円安考慮) 米国株運用

65歳まで働いて、そこから年金生活をすることを考えてみる。

数字は仮のもので、2000万円問題が現実だとして、更にインフレを2%と仮定する。

年金は夫婦合わせて、手取りで 180万 だと、こちらも仮定した上で、2000万問題に対応すべく65歳まで頑張って貯蓄できたところから始める。そこまで貯蓄できなかったら、生活レベルを落として調整するか、より長く働くかすれば良く、その場合はシルバー人材センター?とかで差を埋める分だけ働いて、取り崩し金額を抑えれば良いので、この計算は一種の基準だとして、計算してみる。

夫婦ふたりの生活費は、月20万くらいだとすれば、年間で240万、これに対して年金が180万なので、年間60万足りない。このあたりが、2000万円問題の根拠になっているのだが、これは、物価上昇を考慮していないので、デフレ時代の話だ。

なので、物価上昇を年2% として、計算しなおすと、この表の様になって、65歳の時は60万取り崩せばよかったのに、66歳では、年間生活費が2%上昇し、しかし年金は上がらないので、64.8万円取り崩す必要が出てくる。 実際には年金はわずかに上がるかもしれないけど、下がるかもしれないし、上がってもマクロ経済スライドがあるから、良くて変わらないくらいに考えていたほうが良いとも思う。

この計算だと、現金で持っていた場合には、83歳で破産、生活できなくなるが、医療費などの突発的な出費も考えると、75歳あたりからは、生活を切り詰めてなんとか年金だけで収まるような状況に追い込まれると思うので、人生を楽しむのは75歳くらいまでということになるのかな。しかし、これは、円安を考慮していない。

次の列は円安を考慮した場合で、若干極端な例なのかもしれないし、案外そうなってしまうのかもしれないけど、銀行預金が円安分 毎年10%目減りすると考えた場合。実際には円の額として減るわけではないけど、円の価値が目減りするので、同じ金額で買えるものが少なくなってくる。もちろん円安とインフレは組み合わさってくるので、円安分は年間生活費の方で計算すべきかもしれないけど、ここでは比較の為に、現金が目減りするという形で計算してみる。この円安分は、純粋な?インフレの2%とは切り離して考えるので、インフレ2%はそのまま。そうすると、76でマイナスになるので、70くらいまでが今の生活を続けられる限度ではないかと思われる。これはなかなか厳しい。

では、NISAで、米国株で運用した場合は、どうか? 2千万からスタートするのに、2千万を全額NISAで運用するなんてのは非常にリスキーだけど、例えば、60歳の今から、現金預金と収入をNISA満額積み立てでいけば、元本1800万に対して、200万くらいは増えているだろうと考えれば、多少の現金を持った状態で、2000万スタートできるのではないかと思う。

米国株運用の場合、ドルで資産を持つことになるので、円安の影響は受けない。逆に円高になると減ることになるけど、そこはどうなるかわからないので、今の日銀や政府の対応、円安歓迎みたいな馬鹿げた考えが一部あることを考えると、円高方向に振れることは、今はあまり期待できない。これについては考えても仕方ないので、ここは円安にも円高にもならないと考える。加えて、米国株はS&P500を基準として考えて、年率 5% が期待できるものとする。実際のS&P500は、年率10%くらいとも言われるが、取らぬ狸の皮算用になるので、5%だとしても、65歳の時点での生活を継続していても、90歳になっても、まだそれなりに残るので、突然の出費があっても耐えられるし、我慢の生活を強いられることも無い。ような気がする。

それにしても、90歳で、年間の生活費が、400万って、インフレというのは厳しいなぁ。今の若い人たちはインフレなんて経験が無いからわからないかもしれないけど、私達が小学生の頃は、お豆腐一丁、5円とか10円 だったものが、毎年どんどん値上がりして、15円、20円、100円、いまや200円なんてのを経験しているので、寧ろ物の値段がどんどん上がっていくのが普通だった。それが、バブル崩壊あたりからおかしくなり、通貨安政策とも言えるアベノミクスでめちゃくちゃにされた結果、今の急激なインフレと円安につながっている。その間にデフレに慣れてしまっている、あるいはデフレしか知らない人たちにとって、このインフレはかなり厳しく感じるはずだ。

国内でラーメン一杯 1,000円 海外だと 3,000円 ニセコも 3,000円という状況は、日本人で良かったではなくて、日本が世界から取り残されつつあると考えるべきではないのか?

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円安の恐ろしさを知る

これは、2024年の年初来のチャートですが、チャートのロウソク足はUSD/JPYです。上に行くほど円安を示しています。それとほぼ平行しているのがS&P500(米国株の平均的インデックス)で、一番上の紫色はETF1655です。このETF1655は、S&P500を円ベースで換算したものであり、日本の投資家が円で米国株市場の動向に投資できるように設計されています。

今年は、S&P500が歴史的な上昇をしていると言われていますが、見てわかるように、円安もそれとほとんど同じ割合で進んでいます。株は暴落して怖いから、金利がほぼ0でも銀行預金で持っているという人も多いですが、このUSD/JPYを上下逆転して見ればわかるように、実は持っている現金の価値は、インフレや為替変動によって調子の良い時の株と同じペースで下落しています。

インフレの原因の一つとして円安が挙げられます。輸入品の価格が上昇し、結果として物価全体が上昇することになります。これは日常生活における出費の増加を意味し、現金の価値がさらに目減りすることを示しています。しかし、なぜそれは恐ろしくないのでしょうか? 自分の持っている財産の価値が目減りしていき、先月まで買えたものが来月には買えなくなるという状況に対して、私は強い懸念を感じます。

しかし、株式投資のリスクを受け入れて、財産を米国株に投資した人はどうなるか、それが1655のグラフになります。もちろんこれは為替を含んだグラフなので、円安の部分を相殺すると、株としての実質の上昇はS&P500と同じチャートになりますが、現金で持っていた人と比べる場合は相殺の必要はなく、チャートそのままとなります。つまり、この1655のグラフは、新NISAで投資を始めた人と現金でそのまま持っていた人との差を示しています。

わずか半年でこれだけの差がついてしまいました。ちなみに、チャート中央あたりでS&P500が少し下がっているところがありますが、これは今年の4月末、ゴールデンウィーク前あたりに米国株式全体が下がったところです。チャート全体から見ればたいした下げではないように見えますが、この時、怖くなって年初から始めた投資をやめてしまった人も少なくありません。当時はかなり辛い状況でした。年初からNISAで積み立てていた人は含み益が減ったかもしれませんが、元本は割っていないはずです。この程度の落ち込みでパニックになる人もいる一方で、銀行預金が目減りしている現状に対して無関心な人の心理は不思議です。預金にも安全性や流動性といった利点がありますが、それを理解した上での選択が重要です。

昨年、新NISAが話題になり、私の周りの人たちはほとんどNISA口座で投資をしていますが、昨年よく言われていた「これからは、投資をしている人と、していない人とで大きな格差が生まれますよ」というのは、まさにこのチャートが示すことだと思います。

もちろん、株が今後どうなるか、円安が落ち着くか、円高に進むかは誰にも予想できませんが、少なくとも今はこういう状況です。相場の動きが変わったら、それに応じて自分で判断して対応すれば良いと思います。NISAは長期運用に向いていますが、売ろうと思えばいつでも売れます。ただし、NISAだからということではなく、投資信託は売りを入れてから約定するまでにタイムラグがあるので、それが心配な人はNISAでは買えないETFにしておいた方が良いかもしれません。インデックス投資は結局右肩上がりだということを信じて、何があっても売らないと心に決められる銘柄や金額をNISAで運用し、それ以外を特定口座で運用する方法も良いと思います。

特定口座だと利確したときに利益に対して20%の税金を取られますが、普通のサラリーマンが収入に対して課せられる税金よりは安いので、例えば、ある程度の金額までは1655で運用し、適当なタイミングで大丈夫だと思える金額だけ売ってNISA口座に移してしまうのも良いでしょう。移すときだけ20%取られますが、NISA口座に入れた後は税金は取られません。

最終的には、NISA口座に元本と含み益合わせて一定の金額が貯まれば、そこから日々の生活費で年金では足りない分だけ取り崩せば良いと思います。「4%ルール」というのがあって、取り崩しを始めた金額の4%を毎年売っても、残りを運用し続ければ減らないばかりか、運が良ければ増えていくこともあるようです。例えば、S&P500が年率5%であれば、5%増えながら4%崩していくイメージなので、それでは減らないでしょう。

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米国株の国内ETFという選択

S&P500投資信託 の代わりに 1655、FANG+ の代わりに 2244

NISA口座で投資をする場合、必ず投資信託を選択することになるのでETFは選べませんが、特定口座であればETFが選択できます。ETFとは、投資信託を個別株のように扱えるもので、いくつかのメリットがあります。

インデックス投資やFANG+のような投資対象は、マーケットが空いている間は基準価額がかなり上下します。長期投資では日足を確認することになりますが、毎日の価格変動も大きいです。長期的には積立投資が正解で、価額の上下に振り回されないため精神的にも良いですが、できれば安い時に買いたいと思うこともあるでしょう。自動積立だと高値づかみになりがちで、残念に感じることもあります。

長期の積立は、税金面で有利なNISAを利用することになりますが、NISAには毎年の枠があるため、それを超えた部分は特定口座で運用することになります。特定口座でも投資信託を使った自動積立が可能ですが、自分で購入金額やタイミングを決めたい場合は、指値を使えるETFが適しています。

しかし、米国のETFを選択すると、インデックス投資であっても激しい価格変動に振り回され、買うタイミングを決めにくくなります。また、NYマーケットは日本時間で22:30から5:00まで開いているため、その時間に市場を見張るのは難しいです。前日の終値で指値を入れても、開始直後に極端な値動きがあることも珍しくなく、リスクが高いです。

そこで、日本国内のETFを選ぶことが有利です。基本的には、その日の米国マーケットの終値を基準に先物で投資するため、特段のニュースがなければ9:00の開始からほぼ一定の値段で取引できます。9:00から15:00の間で好きなタイミングでほぼ同じ値段で買えるのは大きなメリットです。1日単位で価格が上下するのを見て判断できるため、秒単位の値動きに振り回されずに済みます。

米国の個別株投資では、買った途端に価格が下がったり、見送ったら価格が上がり続けて買えなくなったりすることがありますが、国内ETFなら1日単位の判断が可能で、取引が楽になります。

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NISAって何?

NISAとは

貯金をしようと思ったら、銀行に口座を作り入金しますが、その際に「普通」か「当座」かを選ぶ必要があります。多くの人は「普通」を選び、それ以上深く考えません。同じように、投資をする際には「特定」か「一般」の口座を選ぶ必要があります。「特定」は税金を自動で計算・支払してくれるため、サラリーマンの多くは「特定」を選びます。「一般」口座では、利益が出た場合に確定申告が必要です。

ここで登場するのがNISAです。NISAは「特定」や「一般」と同じように、新しい種類の口座として追加されたものです。NISA口座の特徴は、投資で得た利益に対して税金が発生しないことです。そのため、税金の心配をせずに投資ができます。

NISAの口座を使って株式投資をする意味

株式投資に興味のない人にとって、NISAは馴染みのないものでしょう。しかし、毎日の物価上昇を実感している現代日本では、資産を守る手段としてNISAが有効です。インフレが進行する中で、銀行預金だけでは資産の価値が目減りしてしまいます。昭和世代が経験したインフレとは異なり、今の日本では給料も銀行の利子も上がらないため、同じ状態を続けていると貧乏になっていきます。

政府はNISAを通じて、自分で資産を守る手段を提供しています。NISA口座を利用することで、税金をかけずに株式投資を行い、資産を守ることができます。老後の資金に不安がある場合、NISAを活用して資産を守る手段として考えると良いでしょう。

NISAで何をすべきか?

株式投資で一発当てるのではなく、資産を守るためにNISAを活用するのが良いでしょう。NISAには「積立投資枠」と「成長投資枠」があり、積立投資枠は毎月最大10万円の積立投資のみ、成長投資枠は積立も一括投資も可能で、1年間で240万円の上限があります。NISAを利用して、インデックス投資などの安全な銘柄に長期・分散・積立投資を行うことで、比較的安全に資産を守ることができます。

証券会社選び

初心者におすすめなのは、楽天証券などのネット証券です。ネット証券を利用することで、信託報酬が低い投資信託にお金を預けることができます。窓口を持つ証券会社や銀行では、手数料が高くなる場合が多いため注意が必要です。

収入は無いが銀行預金はある

親の遺産や退職金でまとまった銀行預金があるが、収入がないという理由で投資を避ける人も多いです。しかし、長期・積立・分散投資であれば、定期預金と同等かそれ以上の効果が期待できます。収入がないからといって投資を避けるのではなく、将来的に使う予定のないお金をNISA口座で運用することを検討してみてください。

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半導体の時代?

株のチャートを見ていて、ふと思ったのだけど、各銘柄の株価って半導体の株価とかなり相関しているのではないかなぁ?

このスクリーンショットは、現在のSOXと主要銘柄(私が興味あるものだけだけど)とのチャートを重ねたものなのだけど、SOXとSOXLに相関があるのは当然として、Apple / Microsoft などの各株価がこれほどまでに相関しているとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。そういう目で見ると、日経225まで連動しているように見えてきます。一番相関がありそうな NVIDIAは、あまりにも強すぎてかなり離れていますが、それでも一歩引いてみればやはり相関があるように見えますよね。

SOXというのは、半導体主要銘柄なので、結局今の世の中、半導体が経済を左右しているということなのでしょうか? 逆に考えれば、何に投資しても結局SOXに投資するのと大差ないような気もしてきます。オルカンだろうが、S&P500だろうが、SOXLだろうが、結局のところ長期目線で考えれば右肩上がりということなのかな。もっとも、これは「今」だからであって、半導体ではないものが主役になれば基準は変わってくるのかもしれない。

とは言え、今の世の中、地球上のどこであっても、半導体無しの生活というものは考えられなくなっていて、半導体を考慮せずに経済を考えることはできないのかもしれないね。

今、その半導体を牽引しているものは、AIなのだろうけど、そのAIを除外して考えてもやはり人の暮らしの中で半導体の重要性は日に日に高くなっているのかもしれない。

新NISAが始まって以来、株式投資に興味を持つ日本人が増えてきて、人それぞれで、オルカン・S&P500のインデックス投資を中心とする人もいれば、レバナスやFANG+、SOXLといったリスクの高い投資をする人もいるようだけど、俯瞰で考えれば、今は全てSOXに連動していると言えなくもなく、それぞれの銘柄で短期で上がったり下がったりで一喜一憂するより、SOXが右肩上がりで順調に上がっているということを足がかりとして、そこから好きな銘柄に絞り込んでも良いのかもしれない。

流石にSOXLともなると3倍の値動きがあって、SOXが下がっている時は3倍の勢いでさがってしまうし、上がっている時は3倍の勢いで上がる。のだが、結局はそれでさえも、長期目線で言えば右肩上がりとなっている。もっとも、いくら長期目線で右肩上がりであっても、短期でこんなに動いたら落ち着かないだろうけどね。

株式投資はインデックス投資が最強と言われる所以がここにあって、短期の動きに一喜一憂しても、長期で見れば結局どれも同じだから、だったら値動きが安定しているもののほうが良いでしょうという事なんだろうと思う。SOXLであっても長期保有ということを前提とするのであれば、やはり同じ事なんだろうね。

そういう意味では、SOXLが危険という事は必ずしもそうだとは言えない。リスクの高い銘柄が危険だというのは、短期で一気に利益を得ようとして、振れ幅の大きな銘柄に投資して、タイミングを逸して高い時に買って、安い時に売るというような事になり、資産を失ってしまうからなのかもしれない。逆に考えれば、「高値を掴んでしまった」と思ったら、損切りせずに、上がるまで待つ方がずっと理にかなっている。もちろん個別銘柄でそのまま消えてしまうようなものであれば、損切りすべきかもしれないけど、オルカン損切りとかS&P500損切りなんてのは、今の世の中が終わると言っているようなものだ。もちろんどうしても現金が必要だという理由があって、損切りするのはやむを得ないと思うが、そもそも現金化しなければならないお金で投資しているということ自体が問題なのだから、基本的にはNISAを損切りしたなんて人の話には耳を貸さないほうが良いだろうね。

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「リスク」を、「危険性」と訳すなかれ

英和辞典で「リスク」を調べると、「危険」「恐れ」といった訳語が並ぶが、一般的にはそれで良いのかもしれないけど、株式投資の世界では、それは正しい訳ではない。

投資の世界では、リスクとは、必ずしもマイナスを意味するものではなく、プラス・マイナス両方を含む変動幅を意味する言葉だ。

銀行預金に比べて株式投資はリスクがある。というのは表現としては正しいが、この意味を正しく理解していない人がとても多い事に驚かされる。

リスクがあるから株式投資をするべきではない、ということではなく、リスクがあるから株式投資をしたほうが良いのである。同時に投資と投機の違いも理解しておく必要があるが、一発当てようとするのが投機であって、しかるべき根拠を持って望むものが投資。そして本来の投資とは株式投資という狭い話ではなく、将来の成長を期待してそこに一定の値を投じる事を意味する。「値」というのはお金だけでなく、努力や時間も含む。わかりやすいのは自己投資であって、自分の将来の成長のために、時間や努力やお金を使う事だ。それが成功すれば、ほとんどは、投じた価値以上の価値を将来得られることになる。

株式投資の話に戻すが、リスクとは、元本割れを意味する言葉ではなく、時々刻々とその価値が増えたり減ったりする事を意味する。これが株式投資の本質であって、減ることもあるが増えることもあるわけで、だからこそ、銀行預金ではなく株式投資をする意味というものがある。現在の日本において、リスクが無いものの代表例は、タンス預金と銀行預金で、今や銀行預金は豚さんの貯金箱とほぼ同じく、何年預けていても全く増えない箱となってしまっている。そして、このインフレ時代では、増えないということは、「減る」という事を意味する。つまり、銀行預金をするということは、金額ベースで言えばリスクゼロだが、価値ベースで言えば、マイナスのみのリスクということになる。株式投資が、プラスもマイナスもあるリスクであるのに対して、銀行預金はマイナスのみのリスクとなってしまっている。にも関わらず銀行預金に固執する人が多いのは、まさに、リスクを危険性と訳してしまっているからではないだろうか。

さて、株式投資のリスクは、プラスもマイナスもある、その変動幅であるのだが、変動は、毎日、マーケットが空いている間は秒単位で変動している。この変動幅というのは、実際に目にしていない人の想像を遥かに超えるもので、目まぐるしく上がったり下がったりしているもので、これに一喜一憂するものでは無い。大事なのは、もっと長期目線でどうなるかということであって、オールカントリーとかS&P500といったインデックス投資の場合は、5年、10年、20年といったタイムスケールで上がるのか下がるのかという話なのであって、しかも、絶対ということは無いが、人類の歴史が始まってから、長期目線で見れば、それは必ず右肩上がりになるのであって、下がることはない。なぜならば、下がるということは人類が退化することであって、今の暮らしを捨てて、原始人に戻るか、あるいは、世界を滅ぼすような大戦争が始まって、結果的に人類の大半が滅びてしまうというような事を意味するからだ。そんな状況になって自分の財産を心配する意味はあるのだろうか、もちろんそうなったら、貨幣価値なんてゼロになるから、何億円持っていたところで何も買えないのだけどね。

私は若い頃から、自分の「経験」には金を惜しまないという方針だった。特に旅行とか人との出会い、本を買うとかなんらかの技術を身につけるということは、銀行預金より遥かに大事だとおもっていて、結婚前は、自分の食費よりバイクのガソリン代の方が高かったりしたものだが、今思えばこれも一種の投資であったろうと思う。今同じ事をしようとしても、金銭的にはなんとかなるかもしれないが、体力とか、そのことに対する自分の成長の度合いとかを考えると、「あの時」と同じ事は出来ないし、リターンを期待することは出来ない。つまり、投資というのは、お金の世界かそうでないかに関係なく、「時間」「タイミング」というファクターがとても重要なものなのだと思う。もちろん、早ければ早いほど良いなんてこともなく、それに適したタイミングというものがある。どちらかというと、遅いより早い方がずっとましだとは思うけれども。早すぎたらやりなおせるけど、遅すぎたら取り返しがつかないのであるから。

いずれにしても、本題に戻るとすれば、リスクはプラスマイナスあって、それは自己投資も同じであって、自分の経験に努力や時間やお金をつかって、それがプラスになることもあるけど、何にもならないかマイナスになることもある。だけど、長い目で見れば、やはりそれはプラスであったと感じる事の方がずっと多いはずだと信じている。それがリスクであって、マイナス面だけを見て恐れてはいけないのだ。

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フリードプラス 車中泊用に車内を整理

純正の橋渡しボードを取り払って、最終的に、DCMで買った 120x40cm のパイン材1枚に切り欠け1箇所入れるだけで、完全にフルフラットな床面を作れる事がわかったので、車中泊の準備はかなり楽になりました。この床用のパイン材は、通常荷室の床(シュラフの下)に収納していますが、カフェモード時には先端を10cmほど引き出す事で、足元テーブルになり、みかこさんの小物を置いたり、コーヒーを淹れる時にカップを置いたりなど、なにかと重宝しています。荷室の下は4WDですと、高さ20cmくらいしかないのですが、コメリのコロ付き透明衣装ケース(浅型)が丁度横に2つ入ります。この衣装ケースはスグレモノ?で、蓋が中央から2分割されていてフリードの床下から半分だけ引き出せば手前側の蓋が開けられます。蓋一体型だと全部引き出さないと開けられないので、これは便利です。

緊急トイレとかキャリアの荷物が増えた時用のタイダウンベルトとか、シャベル、スノーブラシ類、予備的なものはすべて、キャリアに常設している薄型RVBOXに入れているので、床下の収納ボックスは、買い物用のマイバッグとか雑巾類、キャリアにアクセスする為のドアステップ、ジャンプスターター、冷蔵庫のアクセサリーソケット用ケーブルなど、比較的頻繁に使うものや、炎天下にさらしたくないものを収納しています。もう片方のケースは空で、ここは通常旅先で購入した野菜を入れる場所になっています。(旅行中野菜を購入する事が非常に多く、時にはケースが満杯になります)

車中泊の荷物は、寝具と衣類が大半を占めますが、衣類は毎回バッグに入れて持って行くので、移動中は後部座席、宿泊時は前席に移動します。寝具は我が家は布団型シュラフでかさばるのですが、シーズン中はブランケット類とともに荷室に鎮座しています。ぎゅっと押し込めば荷室の半分くらいになりますので、移動中は荷室の後ろ側(ハッチ側半分くらい)にクーラーバッグ等の主に食事関係の荷物を入れています。あと、旅行中の洗濯物を入れるバッグやゴミもそこになります。

荷室には、シーズン中は、常時テーブルをセットしたままにしていて、そのために後部座席は、かなり前に出しています(足のスペースが10cmくらいしかない)テーブルは、3分割で、全部で奥行き90cmくらいあります。前にも書きましたが、フリードプラスのユーティリティナットに固定したL字ステイだとメインテーブルの奥行の半分くらいなので、メインテーブルは前方をロープって吊り構造にしています。このテーブルの上にポータブル電源(RIVER2 MAX)、最近はサブの以前買った小型のリン酸鉄のをもう一つ置いています。ポータブル電源を床下等に設置する事も考えましたが、スイッチ類のアクセスやコンセントなどを考えると今はテーブルの上がベストポジションです。 ちなみに、RIVER2 MAXは不具合が多く、アクセサリーソケットから充電するケーブルは1年で2回新品交換になりました。今は、USB関係がまったく出力せず、アクセサリーソケットを冷蔵庫用、あとはUSB充電も、ACソケットに充電器を刺して使っています。高いものなので完全に使えなくなるまでこのまま使いますが、次は、絶対 Anker にしようと心に誓っています。RIVER2 Max を買う前に使っていたポータブル電源を予備で持ち歩いているのも、RIVER 2 MAX が信頼できないからで、こちらはほとんど使うことはありません。

話が少しそれますが、ゴミ箱も本日変更しました。最近は旅行中ゴミを捨てる機会があまりなく、ほぼほぼ持ち帰りして自宅で処分していますので、結構ゴミが溜まります。我が家ではスーパーで惣菜を買って食べる事が多いので、メインはパンやサラダなどを持っていくのですが、それでも、一晩で、コンビニ袋1つ分くらいのゴミが出ます。2泊なら、これが2袋です。ゴミ問題はキャンプ場を使う事でほぼ解決しますが、道の駅での車中泊では持ち帰りになります。コンビニで買ってその場で食べたものは、そのコンビニに捨てさせてもらいますし、スーパーで惣菜を買ったらその場でタッパーにうつしてトレイはスーパーの回収ボックスに入れるとか、ガソリンスタンドで頼むとかもありますが、基本持ち帰りですね。そこで、少しでも減らせないかと思って、圧縮することを考えてみました。圧縮できるゴミ箱というのも売ってはいるのですが、2万円近くします。そこで「圧縮」と言えば、ドライバッグでしょう!ということで、今日から小型ドライパックをゴミ箱にすることにしました。中にダイソーの自立するゴミ袋を入れると丁度良いです。自立するゴミ袋は厚手のプラスチックバッグで、100円で5枚くらい入っているのですが、毎回中身だけ捨てているのでまだ1枚目です。自立するのでこのままでも使えますが、適当な容器に入れると車内であばれなくて良いです。形を保つので普通のビニール袋みたいにへなっとならないので、ゴミ箱の縁からベロっとはみ出させて引っ掛ける必要もなく、見栄えも良くて捨てやすいです。

そして、ようやく本題なのですが、今日のメインは、オーバーヘッドコンソールです。といっても、ただのDCMで買ってきた桐集成材の板なのですが、今までは四隅に穴を開けて、キャンプ用のボール付きゴム止めを通して車中泊時に前席を倒してから吊るしていたのですが、これが車中泊時には非常に便利で、みかこさんの帽子とか、あとは食事中のこまごましたもの(後で使うのでいちいち収納しないもの)とかをちょっと置いておくのに便利なんですね。ところがこの板が軽いものの、持ち運びに意外と邪魔だし、毎回設置するのがちょっと面倒だし、設置後にシートを起こそうとすると干渉して外れて落下してしまうので、なんとかしたいなと思っていました。そこで、運転中も活用できて運転に支障が無く使えるように、頭の上に設置してみました。特に固定したわけではなく、以前から使っていたボール付きゴム止めの止め方を変えただけで、運転席天井のハンドルと車内を一周させているロープを止める為のピンクのプラフック(ベビーカー用?)で固定できました。ちなみにロープを天井のハンドルではなく、そこに取り付けたプラフックで固定しているのは、以前ここにカフェカーテンを通していて、使う時にサイドに収納していたカーテンをフロントに移動させる必要があり、この部分を通過させる必要があったためなのですが、このフックは意外と便利なのです。今までこの板を吊るしていたのは、バイザーに留めている小さいS字フックと、ピンクのフックの横のグレーのプラフックなのですが、それも残しているので、車中泊時に必要であれば、今まで同様吊り棚に変形させることはできます。(たぶんやらない)棚の高さは低くなりましたが、運転中も使えますし、フロントのダイソー300円サンシェード(スーパージャンボ)やブランケット類が収まります。これらは、今までは車内天井のメッシュ棚に置いていたのですが、こちらに移動したことで、メッシュだながかなり空きました。ブランケット類は容量があって形が崩れやすいので他の荷物(小物類)といっしょに収納すると、小物類の取り出しがいちいち面倒なので、こちらに移動させることでスッキリしました。

確認の為、フルフラットにはしていませんが、車中泊モード時の状態を試してみました。フロントはダイソーのサンシェード、サイドは磁石取付型のカーテン、リアは、磁石取付方のカーテンもありますが、最近思いついた、テーブルの荷物抑え用ネットをU字に吊り下げるだけでも目隠し効果があります。我が家は、窓を完全に塞いでしまうのはNGで、プライバシーより安全性重視です。本当はフロントも運転席くらいは外から見えるようにしておきたいのですが、手頃な方法が思いつかず、以前やっていたカフェカーテンだと、車内空間が少し狭く感じるので、サンシェードにしました。昨年までは蛇腹式の常設サンシェードを使っていたのですが、ホンダの点検で怒られたので、外しました。左ぎりぎりに吸盤で固定しても車検通らないみたいです。リアのネットをU字に吊るす方法はつい先日思いついたのですが、それまでこのネットが車中泊時にじゃまだと思っていたのと、前回くらいからプロジェクターをやめて液晶ディスプレイやノートPCで映画を見ることにしたので、リアゲートまでのクリアランスを確保する必要がなくなった為にこうなりました。着替えとか、ブランケットの収納袋とかぽんぽん入れておけるので便利です。

改めて考えてみると、改善のポイントは、2 Way , 3 Way といったマルチ用途にあるのかもしれません。車中泊時のみ使うもの、移動時のみ使うものを、ひと工夫して、車中泊でも移動時でも使えるようにすれば、荷物が荷物でなくなるという効果がありますね。荷物が荷物でなくなれば、それを収納するという行為が不要になりますから、時短にもなります。キャンピングカーなんかはその究極なのだと思いますが、ベッドは仕方ないにしても、それ以外は、移動時の状態のまま、あるいはわずかな移動で車中泊時にも使えるように工夫していくのが良いのかもしれませんね。

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車中泊にも程がある!

GWでもあり桜の時期でもあって、函館の道の駅の駐車場は車中泊の車で埋め尽くされてしまった。七飯の道の駅は満車で駐車スペース以外に停めているマナーの悪いのもいたようで、そこから更に逃げて来たらしく、木古内もひどい状況だった。我々は最初から七飯を諦めていたので、早々に木古内まで来ていたので、到着時はまだトイレから少し離れた場所は、1台置きに駐車しているところも残っていたが、それから夜中までどんどんと増えていった。

我々は30年以上前から車中泊をしているが、ここ数年の道の駅の状況は異常だと感じる。車が増えたというのが一番の変化だが、次のような人が増えている

  • 1台分の枠にちゃんと停められない奴。木古内などは枠と枠の間が線ではなく、ドアを開ける分だけ余裕を持たせて楕円で描かれているが、この楕円部分にはみ出して停める車がかなりいる。前後も、線ぎりぎりか線をはみ出して停めるので、前の車がリアハッチが開けられなくなってしまう。
  • 駐車スペース以外の場所に停める奴。論外
  • 大型車用のスペースに小型車を停める奴
  • トイレットペーパーを盗む奴
  • 駐車場なのでエンジンOFFは必須ではないし、大型車はたいていエンジンONだけど、音楽を大音量で鳴らす奴
  • 盗難防止アラームを何度も鳴らす奴 リモコンキーでロックして手でロックを解除すると鳴るって事くらい頭に入れておいてほしい
  • 子供にボール遊びさせたり、犬のリードを長くしたりする奴
  • 外にテーブル出したり、椅子出したり、煮炊きしたり….. 論外な奴

マナーに関しては、全体的にはマナーの良い人が多いのだけど、一部の変な奴がやたらに目立つので、車の台数が多くなるにつれて問題になりつつある。

最近増えてきた一番の問題は、トラックベースのキャンピングカー。これが異常発生している。何が問題かというと

  • そもそもトラックベースなので、でかい。乗用車のスペースには収まらないのに、無理やり停めている
  • しかも、片側に外開きのドアがあるのがほとんどで出入りの為に、そちら側を開けて、反対側ぎりぎりか、はみ出している。
  • ほとんどが、道の駅クローズ後に来て、オープン前に立ち去る。理由不明
  • エンジンOFFが多いが、FFヒーター?がONで、うるさい
  • 汚水をトイレに流していくらしい。(道の駅で流すなという張り紙を見ることが多い。一番はトイレットペーパー盗むなで、2番がキャンピングカーの汚水、3番が家庭ごみ出すな)

そもそも、キャンピングカーなんだから、車中泊ではなくてキャンプだよね。オートキャンプ場でもどこでも行けば良いし、ギャレーだってトイレだって備えているのに、なんで道の駅の駐車場使うのか? キャンピングカー買って、道の駅で車中泊ってわびしくないのか? ルール的にはどうかわからないけど、心情的に、ここはあんたたちが車中泊して良い場所じゃないよって思ってしまう。

車中泊の定義は曖昧だし、道の駅の駐車場での車中泊の是非というのもあるけど、トラックベースのキャンピングカーの乗用車スペースでの車中泊はヤメテ!と言いたい。

今後、私としては、道の駅に次の事を期待している

  • 駐車場の有料化 オープン時間帯は2時間まで無料、時間外は30分まで無料。その後 30分 300円 最大料金(12時間まで 800円) 程度にすれば、ある程度維持費が賄えるし、変な車(長期滞在者とか)は減る。
  • 乗用車駐車スペースへの、トラック(及びキャンピングカー)進入禁止(駐車スペースの分離)
  • 駐車枠をはみ出さない対策 駐車スペースを直角ではなく斜めにするのも良いかも。カメラで俯瞰撮影して、一定時間はみ出し車両は通報かドローンで警告 :->
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義母のあっぱれな人生

3・11という何とも覚えやすい日に義母が87年の人生の幕を閉じました。

妻と結婚して2年後、1994年に自宅を建てたのを機に同居を開始して、2012年まで、18年を一緒に暮らしました。その間、つまらない事で喧嘩もしましたが、ボウリング(義母はめちゃくちゃ強いです)に行ったり、庭でジンギスカンをしたり、時には旅行に行ったりと、大きな同居のストレスを感じる事もなく楽しく過ごしてきました。先程改めて計算して、家を建ててから30年間の間の18年、半分以上は一緒に暮らしていたのだなと改めて時の流れの速さを感じます。その後、突然一人暮らしをしたいと言い出し、アパートを探し始めましたが、我々と暮らすのが嫌になったということではなく、純粋に一人暮らしをしてみたいという事や、義弟の事などがあったのかと思います。パーキンソンだという事がわかったのもこの頃で、まだ身体にはそれほど大きな影響は見られませんでしたが、流石に最初に見つけてきたアパートの2Fの部屋(外階段)はNGを出しました。

そのあと、(やや)高齢者向けの食事付きのシェアハウスのようなアパート?に決定しました。そこに住み始めてしばらくしてから、突然病院に連れて行ってくれないかという電話がかかってきて、それまで病院へ連れて行ってくれていた義弟と喧嘩したとかで、電話がかかってきたようでした。迎えに行ったら、入居時に家具類を整えて住みやすくアレンジしたはずの部屋が大変な事になっていて、パーキンソンの投薬管理が自分でできなくなり、これはなんとかしなければと思って病院で相談したら、ケアマネジャーさんを紹介されて、そこからケアマネさんを中心として介護が始まりました。介護といっても、大変な感じではなく、ケアサービスを利用して投薬管理と部屋の清掃をお願いしながら、しばらくはそこで一人暮らしを続けていこうという方針でした。まもなくしてそれでもパーキンソンが進行して、これはパーキンソンの特徴なのですが、階段は割とスムーズに登り降りできるのに、フラットな床を歩くのは非常に大変になってしまいます。視覚的な目標が無いと足が出ない状態で、例えばフラットな床でも、レーザーポインターで足を出す先を示したり、ロープなどで目標を作ると歩けたりするのですが、この状況は、他の住居者からの理解を得られず、共同生活に支障が出るようになり、2013年の10月秋に、高齢者用マンション(個室)へ引っ越しました。

そこは、エレベーター付き、食事付き、介護付きで、病院の送り迎えも全部やってくれたので、我々も安心で、義母もより快適な暮らしが出来るようになりました。しかし、この頃から、今考えれば認知症が始まり、いろいろと問題行動が出てきました。まだ車を運転していたので、車を降りるように言ってみましたが、拒否され、このままではあぶないと、パーキンソンの先生に相談して、もう運転は難しいと言ってもらってようやく免許証を返納しました。我々もその可能性を疑っていただけで、本人はまだ認知症だということに気づいていません。車を降りたら、今度は、歩いて買い物に出ていくようになり、帰れなくなるという事が続き、マンションも、もう限界だという事で、出して欲しいと言われるようになりました。

しかし我々も仕事が忙しい時期で、また妻は自宅でピアノを教えているので、認知症の義母を自宅で介護するというのは難しかった為、ケアマネさんに相談して、認知症対応のグループホームを探すことになりました。幸い近所にすぐに見つかり、2015年の2月には、グループホームへ引っ越したのですが、認知症ということもあり、また、それまでのマンションでの自由な生活と比べて、ある程度管理された状態での生活に慣れるのには大変で、最初の1年くらいは、まずいろいろな問題を起こして大変でした。グループホームからも、出ていって欲しいと言われ、もう少し、もう少しとお願いしつつ、精神科の先生に薬をいろいろと試してもらうなかで、パーキンソンの薬と認知症の薬の折り合いポイントを見つけて、暴力的な行動が収まり、ようやく落ち着きました。ただ、グループホームは、町内は良いのですが、パーキンソンの病院(小樽)までは送り迎えしてくれないため、それからは毎月、途中からは2ヶ月ごと(毎月になる場合もあった)に病院へ連れて行かなくてはならず、車への乗り降りや、病院でのトイレの世話など、私も介護的な事をすこしだけ学ぶ必要がありました。結局グループホームで8年間という長い期間を過ごす事になりましたが、ホームの人たちには本当に感謝しかありません。しかし最後の数年はもう完全に車椅子生活となり、認知症も進行して、そろそろホームでの生活も難しくなってきていたことと、金銭面で難しくなってきた事もあり、友人の勧めもあって、2023年の2月に、特養へ移りました。(移ったといってもホームとは目と鼻の先です)

特養は4人部屋ということもあり、義母の年金の中で、底を尽きかけていた貯金を切り崩すこと無くなんとかやっていける金額で、一安心でした。介護やレクという面ではグループホームの方が手厚いのですが、特養も食事の世話などを丁寧にやってくださって、言い方はおかしいかもしれませんが健康的な生活が継続できていました。実際時間はかかるものの、出された食事は完食して、病院での血液検査の結果も、いつも私より良いほどでした。ただ、やはりいろいろと老化の為の問題も出てきて、腸捻転になったり膀胱炎になったりで、我々も時々呼び出されました。特養から夜に電話がかかってくるとドキドキします。2ヶ月程度に一回の小樽の病院への通院も続いておりましたが、コロナの間は、病状が安定していることもあり、義母をつれていかず、我々だけで薬を貰いに行くという事も多かったです。この通院のタイミングが義母に会えるタイミングでもあったため、コロナの間は、グループホームの玄関から入ることもできなかったので、義母に会える機会がかなり減りました。そうこうしているうちに認知症が進行して妻のことはわかるのですが、私の事はわからなくなってしまって、「グループホームの人」くらいの認識になってしまったようです。「誰だっけ?」と言われた時はショックでしたが、仕方のないことですね。

そして、先日 2024/3/11 月曜日の夜に、特養ではなく、病院から電話があり、義母がベッドで息をしていないという連絡があり、15分で駆けつけたところ、先生から説明があり、膀胱炎が良くなり、翌日12日には退院予定だったところ、夕食を食べたあと、寝ている間に夕食をもどしたのか、窒息して息が止まっていて、今延命措置をしているところだとのこと、行ってみるとすでに息も脈も止まっているのに、無理やり心臓マッサージをしている状態。1時間もこれを続けているとのことで、とにかく、時系列もめちゃくちゃで、納得行かないことだらけの説明だったのですが、明らかに絶命して死後硬直も出ているのに、無理やり心臓マッサージを続けるのはかわいそうなので、妻が、もうやめてくださいと言って、23時12分御臨終ですとの医師の宣言をもって、臨終となりました。この病院の対応については今でも納得がいきません。しかし、何をしても、失われた命は戻ってきませんから、義母の死を受け入れて、今我々にできる最善の事をして、魂を見送ろうという事になりました。

私は、実母を大学生の時に亡くしまして、その時は父が親戚一同に手伝ってもらいながら喪主で、その父が亡くなった時は、私は北海道でしたので、横浜で父と一緒に居た弟が喪主を努めて、この時も親戚にいろいろ手伝ってもらって葬儀を行ったので、ほとんど経験が無く、それが今回周りに頼る人も居ない中、妻と二人でしたので、何をどうすればよいのかまったくわからない状態でした。義母はあと数年は大丈夫だと思っていただけに、本当に突然の事だったというのもあります。まず最初に病院に言われたのは、直ぐに遺体引き取りの為に葬儀屋さんを手配して欲しいということで、地元の葬儀屋さんに電話しました。真夜中でした。葬儀といっても参列者は近くに住んでいる叔父・叔母と私達夫婦2人くらいのものですから、なるべくコンパクトに行おうと妻と決めて、直葬を考えたのですが、流石にお経も戒名もなくて良いのものかと思い、義母の菩提寺に電話したところ、住職が直ぐに対応してくださるということ、ただし直葬はやったことがないので、それなりの形を考えてくださるということになり、結局、自宅で通夜、翌日お見送り、戻って、還骨勤行という流れとなり、更に我が家はピアノ教室であるため、スケジュールを考えて、49日の繰り上げ法要も執り行うという段取りとなりました。段取りが決まれば、あとは葬儀屋さんがうまく手配してくれて、そのまま流れるように事が進みまして、もろもろ含めて1週間でほぼ終わった感じです。こういう事がスムーズにいくのも、本当に義母らしいと感じます。旅行に行けば天気が良く晴れで、病院につれていく日もなぜか、前後が大変な天気でも、その日だけは晴れ。最初のアパート、次の高齢者用マンション、グループホームの時もスムーズに決まり、難しいと思っていた特養もあっさり空きが出て、ほとんど待つことも無いといった感じで、何故か特に段取りをしていないのに、まさにその日という時に導かれるように決まっていきます。

私の実母は、子供だった私から見ても、理想的な主婦で、家事をきちんとこなして、家の中も整理整頓されていて、掃除も行き届いていて、料理も抜群に美味しかったです。そんな母しか知りませんでしたので、世の中の「おかぁさん」というのはみんなそういうものだと思って育ちました。それが、結婚して、義母と同居するようになって、真逆とまではいかないまでも、まったく違う「おかぁさん」にかなり面食らいました。掃除はめちゃくちゃだし、料理はカラーバランスが悪くて食卓が白いし、冷蔵庫には昭和か?と思うような古い得体のしれない冷凍ものが眠っていたり、ボウリングや麻雀など、戒名に「遊」の文字が付くような遊び人でもあり、かなりのカルチャーショックです。人間的には愛されキャラで、教室の生徒さんやご近所の方など誰からも好かれる人で、私も義母が好きでしたが、私の母親に対するステレオタイプは見事に打ち砕かれた感じです。何故かという理由など無く、そういうキャラだとは思っていたのですが、30年前、同居を始めた頃の義母の年齢を超える歳になってみて、改めて考えてみると、義母の人生は、本当にあっぱれな人生だったなぁ、これぞ自分の理想とする生き方とも重なる部分が多いと思います。

義母は離婚をしていましたので、一人で二人の子供を育てた事になります。とは言ってもタイミング的には二人共成人していましたが。パン屋さんで働いていて、毎日、それこそ雪の日も暑い夏もトラックで、隣町までパンの販売に行ってました。隣町との間のトンネルが崩落した時も、別ルートで山越えして行っていた事を覚えています。パンの販売にかける気迫はすごいものがあり、とにかく休まず、毎日かかさず行ってました。そして、妻と義弟のふたりを見事に育て上げたということはすごいことです。同居してからは、住居費等々は私達が負担していましたが、その分、食費の大部分は義母に頼っていました。今思えば、部屋がごちゃごちゃなのも冷蔵庫がごちゃごちゃだったのも、仕事と家事の両立だったということもあったと思います。もちろん性格的なものも十分あったとは思いますけどね。そうやって助け合いながら3人の18年間の暮らしがありました。ひとが良い面があって、電位治療器みたいな悪徳商法にひっかかりそうになったり、ポーラの販売員を友だちだと信じて騙されて無駄に高い化粧品やサプリや、水のボトル?みたいなのを買わされたりするので、その度に止めて、説得するのに、ぶつかったりしたこともありました。家族会議みたいにして説得したこともあるのですが、ある時、「私はあなたたちの世話にはならないから、心配無用」と言い放って、もしかしたら、そのあたりが一人暮らしをすると言い出したきっかけだったのかもしれません。こちらは、「そんなわけにはいかないだろう」と思っていたのですが、とりあえずやってみればわかる。いつでも戻ってこれるようにと考えていたところ、上で書いたようなアパート=>高齢者マンション=>グループホームといった流れとなりました。もちろん、その間、引っ越しやら、マンションやグループホームで問題を起こして呼び出されたりとか、通院やら入院やら各種手続きやらといろいろと「世話」はしましたし、やはり「世話にならない」わけにはいかないよねと思ってましたけど、改めて思えば、特に介護で大変だったということも無く、我々は我々の仕事をきちんとこなせていましたし、人生を捧げるというような事は無く、義母には感謝です。ここは、妻の努力も大きかったのですが、特に公証役場で代理人として認めてもらえた事が大きく、それが無ければ、妻の実家の売却や義母の口座の管理、各種保険の手続きなど、難しかっただろうということは沢山あります。本人は認知症でそういう判断ができなくなっているのに、その本人の判断を必要とするようや手続きが山ほどあって、公だけでなく、民間の保険会社の手続きなど、そういった制度の矛盾を感じます。本人の為になんとかしてあげたくても、権限が無くてできないという人も多いのではないでしょうか?委任状をもってこいと言われても、委任状すら書けない状態なのですから。成年後見人という制度もあるようですが、あれはめちゃくちゃ大変ならしいですね。我々も2回くらい弁護士に相談したのですが、弁護士もなんともできないという話でした。その2回目の相談の時に、もしかしたらということで、公証役場の話が出て、そこから道がひらけた感じですので、知らない人も多いのではないでしょうか。

そんなわけで、いわゆる「世話(辛くて大変な介護)」という事をしていません。また、70までパン屋で働き、その後、なんと、クロネコヤマトに、「体力には自信があります」と申し込んで雇ってもらうという快挙を成し遂げた事もあって、年金も、最初のアパート暮らしから、特養までカバーするだけあったので、経済的な負担もまったくありませんでした。家具の購入など手伝ったところもありますが、親子なら当然といった程度で、請求するつもりももありませんでした。更に言えば、パン屋を退職したときに、人生最初で最後の自分の車を買ってもいます。そして、最後の1年を特養に移した事で、この度の葬儀代も、義母が残したものでまかないました。ここへきて、私はようやく、「あなた達の世話にはならない」という義母の言葉の意味を理解しました。

私は、昨年 60となり、定年を迎え、これからの自分の人生を考え直すきっかけがあり、仕事や金銭面や趣味等々考えることが多くなりました。幸せな人生とは何かと考える時、大きなヒントを与えてくれる本に、Die With Zero という本があります。

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幸せとは、良い思い出である。お金ではない。お金で幸せは買えないけど、ここぞというところで有効にお金を使う事で、良い経験をすれば、その思い出が複利となって、人生を何倍にも豊かにしてくれる。しかし、死ぬまでお金を貯めて沢山お金を持って死んでも、それは幸せな人生とは言えない。人間が良い経験、思い出を作るには、健康寿命という限りがあって、それは、死ぬまでの寿命とは違う。つまり、死ぬ時はゼロ、丁度使い切るのがベストであって、それ以上のお金は人生には不要だし、お金を貯めるだけの人生には幸せがないということだ。振り返って考えれば、義母は、本人が明確に意図していたかどうかはわからないけど、まさにこれを実践していたとも思える。子供を育てて、好きな仕事をして、引退後も健康を保つためにクロネコで働いて、自分のお金で車を買い、それで自由に走り回って、一人暮らしを堪能して、娘夫婦の人生を狂わせるような負担はかけず、最後は葬儀までスムーズに終わらせた。雪深い時期でもなければ、暑い夏でもない絶妙なタイミング。だけでなく、戒名も何故か通常より3文字も多い立派なものを頂いて、おまけにこれは我々夫婦の判断でもあるのだけど、当面は納骨をせず遺骨を自宅に安置することとしたのですが、義母の部屋にはもともとちょうど良い仏間があり、そこにピッタリと収まって、気がつけば、この家に戻ってきて、毎日娘のピアノ演奏を聴くことができるのである。よくよくみれば、弟夫婦からや、わたしたちの友人(本人の友人ではなく、娘夫婦の友人)から届いた立派なお花に囲まれて、少し照れた表情で、「どうだい」と言っている様な遺影である。いろいろあったと思うし、いろいろあるのが人生だと思うけど、幸せな人生の一つの形を見せてもらった気がする。

改めて言いたい。 おかぁさん、あっぱれ! 良い人生の手本を見せてもらいました。

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Aero Press 漏れる

Amazonで怪しげなAero Press を買ったせいだと思うが、パッケージは本物のように見えるのだけど、お湯を入れると、だらだらとこぼれてしまって、プレスする前にコーヒーが全部落ちてしまう。

最初 Aero Press自体の構造的な問題かと思って、キャップの下だけでなくて横にも穴があるので、そこから漏れるのかな?と思って、PRISMOを注文して今日届いたので、試したら、なんとPRISMOでも漏れる。PRISMOも、FELLOWではなく、安いYRPの方なので、だめなのか?と思ったけど、よく見ると漏れているのはPRISMOのパッキンではなく、周りの部分。どうやら、プランジャーとキャップの間に隙間があってそこから漏れてくるらしい。そもそもAero Press の構造はどこかおかしくて、キャップ側にパッキンが無く、プランジャーとキャップが完全に密着しないとどうしても漏れるはずの構造になっている。どちらもプラスチックだし、キャップは軽くねじ込むだけだから、こんなんで完全に漏れを防ぐなんて出来ないのでは?と思うのだが、ネットで調べても正規品でもここにパッキンが入っているとは思えない。交換用のパッキンが売っているけど、それはプランジャー側のパッキンだけのようだし、交換用キャップの写真を見ても、ただのプレスチックのキャップだ。

おそらく、私が買ったものは、作りが甘くて、チャンバーの底に歪みがあって、キャップを付けた時に、隙間があくか、あるいは、キャップとチャンバーの隙間が広くてそちらから漏れるか、いずれにせよ本来漏れない設計になっているところから漏れてしまうので、あっという間にコーヒー(というよりほぼお湯)が下に漏れてしまうのだろう。

さてどうしたものかと思案して、最初壁側に、ウイスキーボトルのシールに使っているパラフィルムを巻いてみたけど、効果があまり感じられない上に、キャップが外しづらくなってしまったので、これはだめでした。次に、ここに適合するようなパッキンがないかと思ったけど、家にあるわけもなく、買いに行くのも面倒だし、試してだめだったら勿体ないなと思って、目に入った輪ゴムを使ってみた。1本だと心もとないので2本使ってみたところ、かなり効果あり。これならばと3本にしたら、微妙にリークはするものの、これならプレス開始までもちそうな状態になりました。最新のAeroPressはここに何らかのパッキンか仕掛けがあるのではないかと思いますが、こんな構造でパッキンも無かったら、漏れても仕方ないのでは?と思える構造になっています。結構売れているものだと思いますが、ネットで調べても、漏れるとかパッキンとか対策とかまったく出てこないので、私の個体が特にだめなのかなぁ。

とにかく、パッキンを買いに行くまでもなく、輪ゴム3本で解決したので、これで良しとします。輪ゴムなら切れても簡単に交換出来ますからね。

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