インフレ時代の 60歳の出口戦略

年間生活費 年金 取り崩し分 20,000,000 20,000,000 20,000,000
65 2,400,000 1,800,000 600,000 19,400,000 17,400,000 20,400,000
66 2,448,000 1,800,000 648,000 18,752,000 15,012,000 20,772,000
67 2,496,960 1,800,000 696,960 18,055,040 12,813,840 21,113,640
68 2,546,899 1,800,000 746,899 17,308,141 10,785,557 21,422,423
69 2,597,837 1,800,000 797,837 16,510,304 8,909,164 21,695,707
70 2,649,794 1,800,000 849,794 15,660,510 7,168,454 21,930,698
71 2,702,790 1,800,000 902,790 14,757,720 5,548,818 22,124,443
72 2,756,846 1,800,000 956,846 13,800,874 4,037,091 22,273,820
73 2,811,983 1,800,000 1,011,983 12,788,892 2,621,399 22,375,528
74 2,868,222 1,800,000 1,068,222 11,720,670 1,291,037 22,426,083
75 2,925,587 1,800,000 1,125,587 10,595,083 36,347 22,421,800
76 2,984,098 1,800,000 1,184,098 9,410,985 -1,151,386 22,358,792
77 3,043,780 1,800,000 1,243,780 8,167,204 -2,280,028 22,232,951
78 3,104,656 1,800,000 1,304,656 6,862,548 -3,356,681 22,039,943
79 3,166,749 1,800,000 1,366,749 5,495,799 -4,387,762 21,775,191
80 3,230,084 1,800,000 1,430,084 4,065,715 -5,379,070 21,433,866
81 3,294,686 1,800,000 1,494,686 2,571,030 -6,335,848 21,010,874
82 3,360,579 1,800,000 1,560,579 1,010,450 -7,262,843 20,500,838
83 3,427,791 1,800,000 1,627,791 -617,341 -8,164,350 19,898,089
84 3,496,347 1,800,000 1,696,347 -2,313,688 -9,044,262 19,196,647
85 3,566,274 1,800,000 1,766,274 -4,079,961 -9,906,109 18,390,205
86 3,637,599 1,800,000 1,837,599 -5,917,560 -10,753,097 17,472,116
87 3,710,351 1,800,000 1,910,351 -7,827,912 -11,588,139 16,435,371
88 3,784,558 1,800,000 1,984,558 -9,812,470 -12,413,883 15,272,581
89 3,860,249 1,800,000 2,060,249 -11,872,719 -13,232,744 13,975,961
90 3,937,454 1,800,000 2,137,454 -14,010,174 -14,046,924 12,537,305
インフレ率2% 現金 現金(円安考慮) 米国株運用

65歳まで働いて、そこから年金生活をすることを考えてみる。

数字は仮のもので、2000万円問題が現実だとして、更にインフレを2%と仮定する。

年金は夫婦合わせて、手取りで 180万 だと、こちらも仮定した上で、2000万問題に対応すべく65歳まで頑張って貯蓄できたところから始める。そこまで貯蓄できなかったら、生活レベルを落として調整するか、より長く働くかすれば良く、その場合はシルバー人材センター?とかで差を埋める分だけ働いて、取り崩し金額を抑えれば良いので、この計算は一種の基準だとして、計算してみる。

夫婦ふたりの生活費は、月20万くらいだとすれば、年間で240万、これに対して年金が180万なので、年間60万足りない。このあたりが、2000万円問題の根拠になっているのだが、これは、物価上昇を考慮していないので、デフレ時代の話だ。

なので、物価上昇を年2% として、計算しなおすと、この表の様になって、65歳の時は60万取り崩せばよかったのに、66歳では、年間生活費が2%上昇し、しかし年金は上がらないので、64.8万円取り崩す必要が出てくる。 実際には年金はわずかに上がるかもしれないけど、下がるかもしれないし、上がってもマクロ経済スライドがあるから、良くて変わらないくらいに考えていたほうが良いとも思う。

この計算だと、現金で持っていた場合には、83歳で破産、生活できなくなるが、医療費などの突発的な出費も考えると、75歳あたりからは、生活を切り詰めてなんとか年金だけで収まるような状況に追い込まれると思うので、人生を楽しむのは75歳くらいまでということになるのかな。しかし、これは、円安を考慮していない。

次の列は円安を考慮した場合で、若干極端な例なのかもしれないし、案外そうなってしまうのかもしれないけど、銀行預金が円安分 毎年10%目減りすると考えた場合。実際には円の額として減るわけではないけど、円の価値が目減りするので、同じ金額で買えるものが少なくなってくる。もちろん円安とインフレは組み合わさってくるので、円安分は年間生活費の方で計算すべきかもしれないけど、ここでは比較の為に、現金が目減りするという形で計算してみる。この円安分は、純粋な?インフレの2%とは切り離して考えるので、インフレ2%はそのまま。そうすると、76でマイナスになるので、70くらいまでが今の生活を続けられる限度ではないかと思われる。これはなかなか厳しい。

では、NISAで、米国株で運用した場合は、どうか? 2千万からスタートするのに、2千万を全額NISAで運用するなんてのは非常にリスキーだけど、例えば、60歳の今から、現金預金と収入をNISA満額積み立てでいけば、元本1800万に対して、200万くらいは増えているだろうと考えれば、多少の現金を持った状態で、2000万スタートできるのではないかと思う。

米国株運用の場合、ドルで資産を持つことになるので、円安の影響は受けない。逆に円高になると減ることになるけど、そこはどうなるかわからないので、今の日銀や政府の対応、円安歓迎みたいな馬鹿げた考えが一部あることを考えると、円高方向に振れることは、今はあまり期待できない。これについては考えても仕方ないので、ここは円安にも円高にもならないと考える。加えて、米国株はS&P500を基準として考えて、年率 5% が期待できるものとする。実際のS&P500は、年率10%くらいとも言われるが、取らぬ狸の皮算用になるので、5%だとしても、65歳の時点での生活を継続していても、90歳になっても、まだそれなりに残るので、突然の出費があっても耐えられるし、我慢の生活を強いられることも無い。ような気がする。

それにしても、90歳で、年間の生活費が、400万って、インフレというのは厳しいなぁ。今の若い人たちはインフレなんて経験が無いからわからないかもしれないけど、私達が小学生の頃は、お豆腐一丁、5円とか10円 だったものが、毎年どんどん値上がりして、15円、20円、100円、いまや200円なんてのを経験しているので、寧ろ物の値段がどんどん上がっていくのが普通だった。それが、バブル崩壊あたりからおかしくなり、通貨安政策とも言えるアベノミクスでめちゃくちゃにされた結果、今の急激なインフレと円安につながっている。その間にデフレに慣れてしまっている、あるいはデフレしか知らない人たちにとって、このインフレはかなり厳しく感じるはずだ。

国内でラーメン一杯 1,000円 海外だと 3,000円 ニセコも 3,000円という状況は、日本人で良かったではなくて、日本が世界から取り残されつつあると考えるべきではないのか?

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