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(後編)「信じたい未来に投資する」という視点で見直す、新しいポートフォリオの形
▶ 江守哲さんの思想に触れて
江守さんの発信は、表面的には「投資術」のように見えることもありますが、その根底には一貫した思想が流れていると私は感じます。
「国際社会はどこへ向かうのか?」「通貨とは何か?」「我々はどんな世界を信じて、そこにお金を置くのか?」
それらを直接語ることはなくとも、江守さんの語るポートフォリオには、そうした問いに対する“静かな答え”がにじんでいます。
私がこのブログで描いたような、米国とインドの統合、通貨の進化、新しい世界秩序への希望──それらと重なる部分は、江守さんの『新NISA 2.0』にも随所に見られました。
▶ 新NISA 2.0ポートフォリオの深み
『新NISA 2.0』における基本ポートフォリオは、コア(オルカンまたはS&P500)25%、インド株25%、AI関連やテーマ株25%、そして現金+ゴールドで25%という、バランスの取れた構成です(合計100%)。
その中でゴールドの比率は15%程度とされていますが、江守さん自身の最近の発言では、ゴールド比率をさらに高めても良いとの見解も示されています。
この構成は、単なるリスク分散にとどまらず、「複数の未来に対応できる構え」を意識したものに思えます。
特にインド株の重視は、成長期待だけでなく、世界経済の重心が移っていく可能性を見据えた動きと感じます。
▶ 私自身の見直しと投資方針
江守さんのこうした構成を参考にしながら、私自身も「守り」と「柔軟性」の両方を意識したポートフォリオを目指すようになりました。
たとえば、株式とゴールドの比率を意識的に調整したり、時には現金比率を高めてリスクに備えたりすることも、単なる市場の動きへの反応ではなく、「どういう未来を信じているか」という視点に立って決めています。
株式部分の中では、コアを中心としつつも、インド株や個別銘柄も状況に応じて組み入れています。
もちろん、その配分をどう変化させていくかは、米国中心の構成からインドへシフトしていくべきか──という問いとも関係しています。
そうした問いには、今後も継続して向き合っていきたいと考えています。
▶ 江守さんの情報との向き合い方
ときに江守さんのYouTubeのコメント欄には、「言っていることが変わった」「ゴールドを売ったと言っていたのに買っている」など、表面上の矛盾を指摘する声も見られます。
しかし、江守さんはプロの投資家です。日々の相場に応じて短期と長期を使い分けるのは当然のことですし、戦略の柔軟性はむしろ彼の強みでもあります。
その高度な投資技術は、決して表面的に真似できるものではありません。そこに手を出すかどうかは、講座などで本質に触れるか、自分の守備範囲を守るか──選ぶべきなのです。
ただし、江守さんの書籍『新NISA 2.0』を読めば、そうした「プロでない私たちでもできること」が明確に示されています。
難しいことをしなくても、自分の資産をどう未来につなげたいのか、その指針を見出すには十分な内容が詰まっている。
そこに、私たち素人なりの一歩があるのだと思います。
▶ 結びに代えて
この時代、過去の延長では説明できない動きが多くなってきています。
歴史は繰り返す──でも同時に、人類は進化する。
誰かが用意したストーリーではなく、自分の中で信じられるストーリーを持つこと。
それが、これからの投資において最も大切なことかもしれません。
未来は、いつだって「選ばれた側」ではなく「選んだ側」に開かれるのだと信じて。