焚き火で調理をする場合、焚き火台や関連ツールが煤で黒くなるのはもちろんのこと、どうやっても、鍋やヤカンの底が煤で真っ黒になります。予めクレンザーを塗っておくとか、クエン酸で煮て落とすといった方法が知られていますが、めんどくさいですし、クレンザーで白くなった鍋ややかんで料理するというのもなんだか味気ないですよね。それに片づけの時あまり考えないと、手も真っ黒、他のキャンプ道具も真っ黒、服も真っ黒、あれも真っ黒、これも真っ黒になってしまう上に、一旦煤が着くと、ちょっとやそっとでは落ちません。
あーもうこんなに煤で悩むなら、もうガスでいいやと、思う前に、これを試してみてください。
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煤が着いたものは分離する
私は100均のガーデン用の袋を使っていますが、ある程度しっかりした袋で、つるんとした煤が着きにくいものか、毎回使い捨てても構わないようなビニール袋を用意しておいて、片づけの時に、煤が着いたものは一番最初にその袋に放り込みます。洗える状況であれば、ある程度さッと洗ってから入れてもOKです。鍋類は中は煤が着かないので、中は普通に洗ってから、外をざっと(煤を落とそうなんて思わずに)洗えばOKです。鍋の中にヤカンとか煤が着いた状態でそのままスタッキングは無理ですが、中に入れるものをビニール袋に入れてからスタッキングすれば良いでしょう。とにかく、煤が着いていないものを触る前に、煤が着いたものを分離してしまいます。これで、80%は問題解決です。この時、例えば焚き火台を収納する時や、鍋を軽く洗ったり袋に入れたりするときは、必ず、グローブをしてください。耐火グローブでも良いですが、お勧めは、平側がゴムで、背側がナイロンなどで出来ている安いグローブです。このゴム、意外と煤が着きませんし、黒いのでついても気になりません。それに安いので気軽に使えます。グローブをするのは手を怪我しないようにする為でもありますが、手に煤を着けないためです。手についても洗えばいいやなんて思ったら大間違い。水であらっても石鹸で洗ってもちょっとやそっとでは落ちませんし、一度手についたら、その後触ったものが全部黒くなってしまいます。
煤は、帰宅後に落とす
キャンプ中は、煤は気にせず使いましょう。落とそうなんて思わない事です。その代わり、帰宅してから、次のキャンプに備えて煤を落とせるだけ落としましょう。多少ついていたほうが格好良いくらいで完璧を目指さない方が楽です。目標は、そのままスタッキングしても、手で触っても煤が着かない程度に落とします。
ハイホーム
煤を落とすときに、ぜひおすすめなのは、ハイホームです。
台所用クレンザーやクエン酸や、100均のクレンザーなどを試しましたが、ハイホームの方が格段に落ちます。これを、スポンジにつけてくるくると擦れば、びっくりするくらい落ちますよ。私は、これをスコッチ・ブライトというスポンジで使っていますが、このスポンジは、かなり優秀で、普段の皿洗いでもほとんど洗剤を必要としませんし、水槽のコケ取りにも絶大な効果があります。ハイホームとスコッチ・ブライトのコンビネーションは、煤落としには最高です。ただ、スコッチ・ブライトは黒くなりますので、通常の皿洗い用とは分けた方が良いです。というか分けないとダメです。
ニトリルグローブ
帰宅後に煤落としをするのは、他のギアを片付け終わった後にしましょう。一旦手に煤がつくと、それがうつって、他のギアが黒くなりますし、気分も真っ黒です。全部片づけてから、もし、疲れてしまっていたら、翌日以降にやりましょう。煤が着いたものは別の袋に分けてあるわけですから、袋ごとどこかに置いておけば後回しにしても大丈夫です。そして、ここでも煤が手に付かないようにします。今度は水を使うので、片づけの時のグローブは使えませんが、使い捨てのニトリルグローブが便利です。薄手なので作業しやすいですし、濡れても大丈夫。洗い終わったらゴミ箱にポイすれば、グローブを洗う手間もありません。ニトリルグローブはキャンプ中に煤が着きそうな作業をするときや、簡単に洗う時に使っても良いですね。
そんなに面倒な事はせず、たったこれだけ気を付ければ、もう煤なんて怖くありません。一番重要なのは、煤が着いたものを分離するということです。
ウエス
これは特に煤対策というわけではありませんが、キャンプの場合キャンプ場でお湯が使える事は少ないので、食器はともかく、ペグなどのギアは水洗いより、ウエスでの拭き取りの方が楽です。食器も重曹入りのウエットティッシュとかでふき取った後にさっと水洗いする方が楽ですけどね。ウエスは、ウエスとして売っているものもありますが、お勧めは、洗車用のマイクロファイバータオルです。たっぷり入って1枚80円弱。洗車にも使えるし、雨の日のテントやタープの拭き取りにもかなり便利。吸水力が高いので、1枚を絞りながら使って十分拭き取れますし、その上、洗った後絞って干しても、下に水が垂れません。私は車に2枚は常備、キャンプ用のコンテナボックスにも2枚、ペグ入れなどにも1枚と、何にでも使っています。汚れたら新しいのにすれば良いと思っているのですが、使えば黒くはなりますが、洗えば、たとえば煤汚れなどが完全に落ちるわけではないのですが、触っても手に付いたりしないので、結局何回も使えますので、もう2年くらい使っていますが、まだ無くなりません。時々炊事場で時間をかけて、一生懸命ペグを洗っている人が居ますが、ウエスでふき取れば洗った後に乾かす必要もなく、片づけながら次のキャンプの準備が出来てしまうのでお勧めです。そういう意味では、ペグもアルミのY字ペグとかの拭き取りづらいのはやめておいたほうが良いです。結局便利なのは、スノピのソリッドステーク系のもので、ペグとしても安心して使える上に、片付けも楽です。最近では、チタンペグもお勧めです。私は通常のところは、20cmのソリッドステークを使っていて、ここぞというところは、30cmのチタンを使っています。 全部ソリッドステークでも良いのですが、ソリッドステークは重たいので、長いのはチタンがベターです。テントやタープにおまけで付いてくるペグは、テントやタープには使わない方が幸せになります。ただ、短くて軽いので、防水シートとかゴミ箱を固定したりとかどうでも良いところ用に持っていると便利でしょう。地面が固いとすぐに曲がるので使い捨て感覚です。