バランスチェアー

バリアブル
メールの購入履歴を見ると、2002年の5月からだから、
もうかれこれ2年半近く、STOKKEのバリアブルという椅子を
愛用している。
プログラマの仕事というのは、ほとんど1日中PCの前で
ディスプレイと睨めっこしているのだ。
特に私の様に自宅勤務を許されている場合、
PCは、インターネットで世界とつながっているが、
自分自身は自宅の庭にすら出ない日が何日もつづく。
一日に歩く距離といったら、自宅の1Fと2Fを数回往復する
くらいだろうか。
そういうわけで、この生活になってから、極端に体が弱くなった。
特に、腰はひどいものだった。プログラムをある程度書き終えて
立ち上がろうとすると、痛くてしばらく腰が伸ばせない状態だった。
流石に、やばいなぁとの思いから椅子を探し始めたのだが、
腰に良い?椅子の代表格が、このバランスチェア、そして、
あの有名なアーロンチェア。どちらも捨てがたいものがあったが
バランスチェアは、一度、通販の類似品を試してみて
まったく体に合わずに返品した経緯がある。
アーロンチェアは、東急ハンズで座ってみてとても良い印象。
かなりアーロンチェアに傾きかけた気持ちだったが、
結果的にバランスチェアになった。
理由の第一は、やはり値段。いくらなんでも10万~15万の価格帯は高すぎるでしょう?
バランスチェアは、いろいろなタイプがあって、それぞれ値段の
幅があるが、もっとも基本的なバリアブルなら3万円(当時)。
次に、考え方の違いがる。
バランスチェアは、積極的に動く事によって、疲労を軽減する
のに対して、アーロンは、椅子を様々に調整して自分に
合わせることで体にかかる負荷を減らそうという考え方だ。
じっとしているのが苦手で、いちいち調整するのが面倒な
私としては、自分の動きに椅子が対応してくれて、
シンプルイズベスト、調整不要なバランスチェアの方が合っている
と思った。
他にもナチュラル指向か、メカ派かの違いや、北欧のデザイン
が好きだというような理由もあり、バランスチェアに決まった。
さてバランスチェアのどれにしようかと迷ったのだが、
やはりこれぞ、バランスチェアという「バリアブル」しかないでしょう。
もう一つ迷ったのは「アクチュラム」という椅子。
「バリアブル」が例のすね当てのついた典型的なバランスチェア
スタイルであるのに対して、アクチュラムは一見普通の椅子なので、
抵抗感が少ない。しかもデザインが美しい。
一方両者の共通点は、足の部分が湾曲した橇(そり)になっていて、ロッキングチェアのように、前後に揺れるという点。通販のまがい物バランスチェアは、この足の部分が違う。
ま、毒を食らわば皿までというわけではないが、多少値段の安さ
にも影響されて、バリアブルにした。
結果、椅子を変えてから、腰痛は皆無。
悪い癖である貧乏ゆすりも無くなった(というより構造的に不可能)。
まったく調整箇所を持たないバリアブルなので、実物が到着するまで、自分の机の高さにあうのかどうかとか、いろいろ心配したが、そんな問題も無く、非常に快適だ。それにデザイン。私は木部がブラウンの色を選らんだのだが、いつ見ても、「あぁこれにして良かった」と思える美しさなのだ。背もたれもなく、後ろの本棚から本を取るのもごく自然の動作で行えるし、くるっと後ろ向きになってそのまま本を読むこともできる。
と、もうこの椅子無しにはやっていけない程私には必要不可欠な
存在となってしまった、「バリアブル」だが、実はそのあまりにも快適さがちょっと問題になってしまった。長時間PCの前で仕事していてもまったく腰が痛くならないし、後ろの本もそのまま取れるしと、便利すぎて、前にもまして、PCの前から動かなくなってしまった。
いくら負担が少なくて快適だとはいえ、動かなければ筋力は衰える。で、結局坐骨神経痛のような症状となってしまった。
これは、いけないと、最近この問題の解決策として、ある事を始めたのだが、それはまた次の機会に記そう。
ところで、STOKKEの椅子の中で、いずれ絶対欲しいと思うものがある。「グラビティ」というものなのだが、ある時はバランスチェアとして使えるが、その実態はスーパー安楽椅子なのだ。これはもはや椅子では無いのではないかというデザインなのだが、奇妙なわりには、実に美しい。しかも最大限に安楽した状態はもう最高に気持ち良さそうなのだ。購入できないまでもチャンスがあれば座ってみたい。購入できない理由は2つ。1つは高い!ファブリックのもので19万、レザーになると32万もするのだから、大画面液晶TVが買えるほどだ。もう一つはでかい。いわゆるオットマン付きの安楽椅子程度の大きさとわれればそれまでだが、そんなもの置くところ無い。
暖炉のある広いリビングがあって、安楽椅子にすわって、ブランデーを傾けるなんて、どこかの別荘みたいな家ならともかく、アパートに居たときにくらべれば、結構広いはずだったのに、みかこさんにどんどん場所をとられて、結局、寝室の片隅のわずか3畳くらいのスペースで細々と仕事をしている私にはこんな椅子を置く場所が無いのだ。しかもその3畳のスペースのうち、2畳はPCと本棚が占領しているのだから。
ちなみに、みかこさんはというと….いや、止めておこう。下手な事言うとますます私のスペースが狭くなりそうだ。

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