初夏くらいからだろうか、カーナビの調子が悪く、どうしたものかと思っていたのだが、秋の連休(シルバーウィークというそうだが、そういう安直な呼び方は好きじゃない)を、前にして、このままでは困るなぁと思い始め、対策を考えていた。
アルデオのカーナビは、デザイン的にもアルデオと一体になっていて、カーコンピュータのディスプレイも兼ねているもので、エンジン回転数や外気温、燃費、エアコンなどの表示、CDチェンジャーのコントロール、TV、時計、すべてに関係してくるので、これが使えないと、かなり寂しい状態となるのだ。
できれば、修理したいのであるが、カーナビとしては、もはや時代遅れのものになりつつあることもあり、まずはTOYOTAさんとご相談ということで、ディーラーに持ち込んだ。(もちろん車ごとね)
で、調べて貰った結果、予想通り、修理不能。リンク品との交換かなぁといった解答。 7万くらいは見て置いていただきたいとの事で、修理は諦めることにした。
で、急遽 楽天で調べて、CN-MP200D を購入した。
時期的に、各社新機種が出る時期だったし、Sonyのnav-Uとも迷ったのだが、新機種が出ても機能的に大きく変わらないだろうし、しばらくは金額的に購入できないと思ったので、PanaのCN-MP200Dに決定。Sonyとの比較では、GoogleMapのデータが使えるというのがポイントになった。
さっそくシルバーウィークで活躍したが、カーナビとしては、10年の進歩を感じさせるもので、すばらしいと思った。車からの情報が一切無いのに、精度も良く、案内のタイミングも的確だった。 それに地図が新しいので、アルデオのカーナビよりずっと役に立ってくれる印象だった。
面倒かなと思ったサイドブレーキのセンサーだが、グランドに落とせば良いという情報を得て、単にシガレットプラグのアース(外側)にセンサーのリード線を巻き付けただけでOKだった。実際には見ることは無いと思うが、走行中にワンセグを見ることもできる。 ワンセグは無いのだが、走行中に、目的地などの設定を変えたい事は割と頻繁にあり、アルデオ純正のカーナビの頃から不便に思っていたのだが、それもできるようになった。
ワンセグは、もともと、あまりTVを見る方ではないのでどうでも良かったのだが、暇な時にちょっと見るのには良いと思う。外部アンテナも売っているが、街中であれば、内蔵アンテナで十分見ることができたし、適当なリード線でもつなげておけば、それよりもっとましになる。
そんな具合に、「買って良かった」と思えるCN-MP200Dではあるのだが、1点だけ、どーにもこーにも、腹だたしいほど、「使えねぇ!」ところがある。
それが、「おでかけストラーダ」だ。
Web開発者のはしくれとして、このサイトは許せない。
こーんな使いづらい、機能のいい加減なサイトがあったものかと思う。
GoogleMapと連携だのと宣伝にもして、まったくふざけたサイトだ。
もし、おでかけストラーダに惹かれてStoradaを購入しようと思ったのなら、即考えを改めて、Sonyのnav-Uを購入すべし!である。
しかし、後悔先に立たず。 買ってしまったものは仕方ない。
まずは、何がどうなのかを整理。
・おでかけストラーダに登録されている地点は非常に少ない
・おでかけストラーダの自分用の地点セットを扱う機能は、非常に貧弱
・おでかけストラーダのGoogleMapからの地点登録は、更に貧弱
・おでかけストラーダの地点セットは、1~5のセットが登録できるが、GoogleMapで登録した地点のコピーとかはできず、かつGoogleMapで登録した地点はグループ化できない
・地点セットは、GoogleMapのセットも含め、sigファイルという形でダウンロードして、SDカード経由でカーナビで利用するが、各セットで一括して出力するしかない。
・各セットの各地点の詳細(名前とかカナとか電話番号とか)は一切編集できない
・sigファイルは、今時XMLでもなく、仕様非公開のバイナリデータで、手が出せない
・GoogleMapからメール経由で、google.poi というファイルでSDカードへ地点登録できるが、グループ化もできないし、ファイル名は全部同じなので自分でつけかえないといけないし、最大20(だったかな)地点くらいしかSDカードに登録できないので、不便
・カーナビ側で登録した地点は、カーナビのメモリか、miniSDカードの非公開領域(そんな領域作るなぁ!)に登録されるらしく、PCへ吸い上げられない
などなど、これでもかぁ!というくらい、しかも、どうみても意図的に、不便になっているのだ。 PC用の地点編集ソフトまで用意しているSONYとは逆の発想があるのだと思うが、Panasonicには、本当に、がっかりである。 SDカードベースのポータブルナビだけのなんらかの制約ということであればまだ納得もできるが、「おでかけストラーダ」の仕様であるからして、全 Panasonicナビで、こうした不便があるのだと思われる。
というわけで、シルバーウィーク中、自宅に居るわずかな時間を使って、ちょっとしたプログラムを作る事にした。
時間が無いので、とりえあえず、次の事を目標とした。
・地点データを扱うには3種類あるが、グループ化などを考えると「おでかけストラーダ」のsigファイルを扱うしか無いと思われるので、sigファイルを扱う事とする
・sigファイルを読み込んで、地点分割する
・地点を手作業で登録できるようにする
・sigファイルから読み込んだデータと手作業で登録したデータなどから、新たなsigファイルを生成する
・GoogleMapからメールで送った、poiデータも扱えるようにしてみる
・詳細情報はとりあえず無視
・写真はとりあえず無視
たったこれだけであるが、おでかけストラーダで事実上、登録地点の編集がまったくできないので、私にはそれができるようになるだけで十分だと思われる。
たとえば、GoogleMapで検索しつつ、帯広方面と函館方面の地点データを登録したい時に、おでかけストラーダであれば、まず、帯広の地点をGoogleMapから送って、sigファイルとしてダウンロードしてから、次に帯広方面の地点を全部削除して、今度は函館方面の地点データを登録して、ダウンロードして、それぞれ別ファイルにリネームして、SDカードに登録しなければならないし、函館の登録後に、帯広で更に地点を追加したいなんて思った日には、それまで登録した帯広方面の地点を最初から全部登録しなおしになるのだ。 しかも、GoogleMapで自分で登録した地点などは、カナや電話番号などは登録できないし、おでかけストラーダ上で編集もできないので、どうにもならないのだ。
というどうにもならない不満は、これで解決できると思う。
私同様に不満に思っている方もいるかもしれないので、一応プログラムとソースを以下に公開しておく。
・バイナリ
・ソース
Javaなので、使える人は限られると思うが、誰にでも使いやすいプログラムに仕上げている暇は無いのだ。 とりあえずバッチファイルは入れておいたので、 わけわからない人でも、JREを入れて、c:\strada\src フォルダに、sigファイルお置いて、バッチファイルを起動すれば、ヒントになると思う。
・src sigファイル置き場
・data sigファイルを展開したデータフォルダ (sigファイルとは別の名前でフォルダを作れば、自前データを登録することも可能。 google.poi データもおける)
・out data フォルダの内容を、sigファイル化したもの(これを、SDカードに登録すればOK)
というのが、データ系のフォルダ構成だ。(この説明で分かる人は少ないかもね)
Geo関係のポイントは、GoogleMapなどが、測地系がWGSなのに対して、Stradaは、tokyo(日本)測地系である点。面倒な変換計算処理が必要だが、そのあたりはプログラムに組み込んであるので、利用する際には気にしないで良い。(これを改良してマシなものを作ろうって人は気にしてね)
今後の課題
・詳細データを扱えるようにしたい
・JPEG画像を扱えるようにしたい
・現時点で意味不明なデータを解析して、意味が分かるようにしたい(やりたい事ができればいいやって気持ちもあるが…)
・sigファイルやGoogleMapの poi データだけでなく、他のデータの取り込みもやってみたい。(PetaMapのデータは取り込みたいなぁ)
・オービスデータが結構話題であるが、sigファイルで登録しても意味ないし、オービスは、GPSレーダーで十分なので対応する気は無い。
雰囲気的に、今回買ったものが壊れたら、次は、nav-U かなとも思うし、少なくとも、PC連携がここまで不便な機種は購入するつもりもないので、正直なところ、これ以上の機能追加は、私には必要無いかな。