蓄電池のモード

太陽光発電システムの蓄電池には、モードがあります。

が、使ってみると、いろいろ呼び方があったりしますが、結局は、状態としては、充電モードと放電モードの2種類しか無いのではないかと思います。私の蓄電池では、グリーンモードとTOUモードという見せ方をしていますが、グリーンモードは英語では、Maximum self-consumption となっているので、最大自己消費モードで、これは常時放電モードと同じです。TOUは、Time Of Use だかの略で、タイマー設定で充電モードと放電モードを切り替える設定です。TOUで時間を設定してない時間帯は、充電モードでも放電モードでもありませんが、第三のモードというより、停止(充電も放電もしない)です。

充電モード

蓄電池が充電モードの時、この充電は、グリッド(電力会社)からの充電を意味します。設定した最大電力(kW)で設定したSOC(蓄電量 %)までひたすら充電します。この時、自家消費もグリッドの電力を消費します。注意しなければならないのは、太陽光発電で発電した電力も、蓄電池の充電能力の限界までは自家消費ではなく、充電に回されるということです。充電能力が 4kW で、グリッドからの最大電力が 3kW に設定していて、太陽光発電が 1kW 程度の場合は、太陽光発電していても、その分は自家消費に回されずすべて充電に回されます。蓄電池の充電能力を越えた場合は、自家諸費に回されますが、太陽光発電から自家消費分を引いた余った分が充電に回されるわけではない事には注意です。そして、TOUで、充電モードに設定している間は、蓄電池が100%になった場合、太陽光発電が自家消費を下回っている時でも、蓄電池の電力は使われず、グリッドからの電力が使われる点にも注意が必要です。これは、太陽光発電をしていない時間帯で、ずっと充電モードになっていると、蓄電池が活かせないことになります。災害対策メインで蓄電池を考えている人もいて、その人達は設定が独特ですが、太陽光発電した電力を最大に使いたい場合は、発電していない間に充電モードになっているのは避けた方が良いでしょう。

放電モード

蓄電池が放電モードの時は、グリッドからの充電は一切ありません。ただし、蓄電池に災害用の電力確保が設定されている場合、例えば、私の場合は15%を設定していますが、その場合は、蓄電池の容量が15%を下回らないように、グリッドから充電されることがあります。蓄電池はその仕組み上自分が動作するための電力を蓄電池の残量から使いますので、何もしていなくても、1日に5kWh 程度の電力を消費します。なので、15%で放電を止める設定にしていても、太陽光発電が無い場合は、15%から徐々に減っていき、ある程度減ったところで、グリッドから充電されます。(これはその直後に太陽光発電が再開するかどうかに関係なくグリッドから充電されますから、明け方などにこの状態にならないように注意が必要です)

放電モードの時は、ひたすら蓄電池の電力を使うのかというとそうではなく、太陽光発電の発電量がある場合、かつ、それが自家消費を上回っている場合は、充電状態になります。この動作はグリーンモードの動作と同じなので、グリーンモードは、24時間放電モードと同じということになります。簡単にいえば、蓄電池はグリッドからの電力を充電には一切使わず、自家消費は、太陽光発電からの電力を使い、足りなければ蓄電池からの電力で補い、蓄電池の電力もなければ、いよいよグリッドからの電力を使うという事で、太陽光発電の電力と蓄電池を最大限に活かす(Maximum self-consumption)ということです。

モードの使い分け

私の目的は、可能な限りグリッドからの電力消費を抑えることにあります。災害時(停電時)の事も考えてはいますが、停電時でも太陽さえ出ていれば発電はしますから、災害用に確保しておく蓄電池の容量はそれほど大きくしなくても良いと考えています。その考えだと 5%も確保しておけば良いと思っているのですが、15%にしているのは、太陽光発電の発電量が中途半端な時に、LOOOPでんきの単価が高い時間帯をやり過ごすためなので、あまり一般的な理由ではありません。

グリッドからの電力消費を抑えるという目的の場合は、基本はグリーンモード(=24H放電モード)になります。TOUは使わないというわけではなく、発電しない日が続き、翌日の発電開始までもたない、あるいは翌日も発電しないと予想される場合には、電力単価の安い時間帯に、電気を仕入れる(グリッドからの電力で充電する)為に、TOUを使います。

TOUの設定は、0時から24時までの間で、放電=>充電=>放電 の3本の設定を切れ目なくして、停止状態を作らないようにしています。(停止状態が一番無駄なので)この充電状態の時間帯をその日の電力単価が安い時間帯に合わせて充電すれば、単価が安い時間に電力を仕入れて、高い時間に蓄電池の電力を使うという電力シフトができるということになります。

めんどくさそうに思われるかと思いますが、TOUを使わなければならないタイミングはそれほど多くありません。1日天気が悪くても、翌日天気が良ければグリーンモードのままで乗り切れますから、連続して曇りとか雨とか、あるいは冬季には多用すると思いますが、春から秋くらいまではそれほど出番は多くないと感じています。

ちなみに、深夜電力契約ではなく、LOOOPでんきのように時間帯ごとに単価が変わる電力会社でもない場合は、電力単価が1日中同じなので工夫してもなんのメリットもありませんから、常時グリーンモードのままが一番です。私は多少めんどうでも、ほくでんより更に電気代を節約したいので、LOOOPでんきを選択しました。

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