とっても感覚的な蓄電池の容量

蓄電池は、コストや設置場所を考えなければ、多いほど良いけど、実際にはそうはいかないから、容量を決めるのは難しいところだ。まして、太陽光発電をこれから取り付けようという時は、どのくらい発電するのかもわからないから、土地勘の無い状態で目的地を目指しているようなものだ。

というわけで、参考になるかならないか、たぶんまったく参考にならないかもしれないけど、我が家の太陽光発電の場合の、「感覚」について書いてみる。

パネルの容量は、4.56kWで、天気の良い日の昼は、実際4.5kWくらいは発電する。発電は、朝日の出とともに始まるが、最初は、0.1 とかでわずか。家の基本的な電気消費とバランスするのが、だいたい 8時から16時の間になる。ちなみに我が家の電気消費は、いろいろ省エネ対策をした結果、現在は、月に360kw 程度、1日に12kw程度、1時間に、0.5kw 程度となる。

ちなみに蓄電池は、15kWです。

もちろん、IHヒーターとか湯沸かしとかを使っている時は、1200W とか 2000W とかになるので、昼前などは、3.0kwh を超える時もあるが、何もしていないときは、0.3kw なんてときもあるので、均すと 0.5kW程度ということになる。ただし、太陽光発電で蓄電池の容量が十分にあっても、常時 0.1kW弱(100W程度)が、グリッドから使われているので、どう節約しても、あるいは発電が十分でも、オフグリッドのように電気代ゼロにはならない。逆に言えば、発電量が、0.4 でも、グリッドから 0.1 供給されていて、0.5kW使っている状態で蓄電池は減らないとか、場合によっては、非常に僅かながらチャージされているなんてこともある。

前提条件はだいたいこんな感じで、計算すると、8時から16時の間の8時間は、チャージタイムで、0.5kwを超えた分がチャージされる。天気が良くて発電が順調な時は、1日に24kWくらい発電するので、 8×0.5 =4 を引くと、20kW チャージできることになる。仮に8時の時点でバッテリーが空でも、20kW のバッテリーまでは充電できることになる。逆に、8時にバッテリーが50%くらい残っていたりすると、我が家の場合は、20-7 = 13 になり、11時ごろには、蓄電池が100%になってしまって、残りが売電(まだ売電始まっていないので無駄)となる。

感覚的には、晴天が続けばお昼ごろから余り、多少の曇だとバランス、暗い日とか雨だったら夜中に足りなくなり、翌日もそうだと、次の晴れまでは0。実際には災害用に5%残す事にしているので、5% のままとなる。

こんな状況で、蓄電池のベスト容量なんて計算で決められるわけではないので、感覚が大事になるのだけど、結論から言うと、我が家の場合は、15kWで正解だった。(最初の計画では10kWで、5kW増やした経緯がある) 16時から、翌日の8時までの、16時間、発電がない状態で、消費だけあると、0.5 x 16 = 8kW を消費することになるので、5kW では全然足りないということは直ぐにわかる。10kWだと、2kWしか残らないので、16時には、100%近くになっていないと不安だ。(不安と言っても電気が止まるわけではないけど) 15kWあれば、16時に50% あれば翌日の発電まで行ける。発電しない日が続いた場合は、1日で空になるが、実はまったく発電しないという日はほとんど無いので、案外持ちこたえたりする。この案外持ちこたえる確率が、10kW に対して 15kW だとかなり高くなる感じがする。

もちろん、資金に余裕がありまくっている人は、30kWだって良いと思う。バッファは大きいほど余裕が出る。蓄電池を大きくすると、深夜電力で充電する事が増えて損するみたいな事を書いているサイトがあるけど、深夜電力で充電しなければ良いだけだから、何の根拠にもなっていない。大きい方が良いに決まってるのだ。だけど、むちゃくちゃ高いので、電気代で元を取ろうなんて考える人は結局ぎりぎりのところを突いてくることになる。(蓄電池の寿命は10年なので、蓄電池導入する以上、どうやっても電気代だけでは元はとれませんけどね)

発電量との関係は、状態の良い日に、20kW蓄電できるとして、夜間に8kW使うから、翌日は、12kW になっている。そこから、20kW 蓄電できたとして、32kW 、また 8kW使って、24kW、次は、44kW と、天気が良い日が続けばいくらでも蓄電ができるので、こっち(容量の上限)は計算しなくても良いかもしれません。

というわけで、いろいろ書いてきましたが、話はシンプルで、

  • 発電していない時間帯の消費電力を計算すること。 我が家の場合は、8kW
  • その容量以上の蓄電池を選択すること。 DMM の場合は、選択肢は、5, 10, 15kW の3段階 15kWを2台まで繋げられるので、お金があれば、 5, 10, 15, 20, 25, 30 まで行ける
  • 最大発電量は考慮しない
  • どこまで蓄電池にお金をかけられるかで判断

要するに、どうせ元は取れないから、車を買うような感覚で良いと思う。長距離主体だったりファミリーキャンプだったりする人が、軽自動車を買ったら大変だけど、だからといって、ハイエースまで必要かといえばそうでもないといった感覚ですね。

その自分に必要最低限がどこかというのを、発電していない時間帯の、自家消費電力を基準にすれば良いと思います。

あとは、採算度外視で、どこまで贅沢するかという話ですね。

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