ウォッシュセール

株式投資で、ある銘柄を損失を伴って売った場合に、30日以内に同じ銘柄を買い戻した場合、その損失は、損益通算の対象とならない。つまり、損失として認められないというルールが、ウォッシュセールだ。

何言っているのかわからないかもしれないが、例を見れば簡単。例えば、A株を利確して、100万の利益が出た場合、日本だと、約20万の税金を払わなければならない。しかし、B株で、50万の損失が出た場合には、 100-50 = 50万 x 20% = 10万の税金となるというルールを損益通算というのだが、B株の売りがウォッシュセールに該当する場合は、50万の損失は認められず 20 万の税金となるということ。なぜそのようなルールがあるか、これは、B株がある時点では損失を出しているが、いずれ上がるという確信がある場合に、A株を利確した税金を抑える為に、B株を一旦売って、すぐに買い戻す事で、意図的に損失を出すという事が行われるのを防止する為。売ってすぐに買い戻せば、持ち続けているのと同じだし、売って、少し下がったところで買えば、更に有利になる状況で、計算上の損失だけが残り、税金を抑えることができる。

というのがウォッシュセールだが、これは、米国での話であって、日本では適用されない。例え、日本で米国株を買っていたとしても、適用はされないのである。

だから、日本ではそういう事をしても良いのか、ラッキーという話ではなくて、日本の場合は、30日という期間も、ウォッシュセールも無いが、同一銘柄については1年間で通算するというルールがあるので、最終的に利益が出る場合は、損失が計上されない事になる。

というわけで、計算上の損失を出したい場合は、例えば、2024年に売って損を出して、その後に買い戻した場合、年内はそのまま持ち続けるか、2025年以降に利確すれば良いということになる。とは言っても、2025年に利確した時に税金を取られるので、結局のところ、税金の先送りにしかならないような気がするけど。もちろん、損を出して、マーケットから退散してしまう場合は、税金を払う必要は無いけど、そんなことを目的にB株を買う人は皆無だろう。

要するに、日本では、面倒な事を考えずに、好きなタイミングで、売ったり買ったりすれば良いという事になる。同じ銘柄であっても、違う銘柄であっても。

なので、明らかに下落局面で、それが続くと考えるのであれば、利確でも損切りでもして、反転した後、底を狙うということでもなく、売った時より安いタイミングで買えば良いし、別銘柄を買うとか、ポートフォリオを組み直すとかすれば良いということだね。何があっても、売っては駄目だという思い込みはなくした方が良いと思う。けど、売った後、入るタイミングを失って、現金持ったまま、資産を減らしただけだったというパターンもたくさんあるらしい。

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