まったく勝手な想像で、おそらく間違っているのだと思うけど、私の勝手なイメージでは、日本株は、有象無象の集まり、米国株は、セクター別のヒーローを中心に各セクターが共存している感じがする。人間的なことと逆な気もするけど、日本の方がIndividual で、米国の方がGroupな感じ。
その米国株マーケットには様々な投資家が集まってはいるが、超大口の投資家を中心として、なんというかマーケット全体の健全性を維持しようとする、全体のモラルというか不文律のようなものがあるように感じる。
個人・個々の会社で考えれば、出る杭は打たれるというのは日本特有のもののように感じていて、いわゆる島国根性的なもので、一方米国は出る杭を尊重するような風潮があるように感じる。
しかし、セクターを超えて全体を考えた場合、特定のセクターとか特定のグループだけが他を圧倒しているような状況が好まれないのではないかと感じられることがある。そもそも、USは、United Stats なわけで、大きな括りでバランスを取るということに暗黙の了解があるのではないだろうか? ほぼ単一民族の日本人に対して、米国は人種も様々だし、出身国も様々、人の性格も、美意識も、何もかもが大きな多様性を持って共存しているように感じる。これが人々のDNSに染み込んでいて、グループ内では突出した才能を尊重するのと、ある意味反対に、グループ間ではバランスを保とうとしているのではないだろうか。
そう考えると、今回の騒動は、ハイテク企業や半導体のセクターが異常なまでに突出してしまい、バランスが崩れて株価が暴走してしまった為に、それを調整する為に、暴落したのではないかとも考えられる。
であれば、これからそれが復活していくとすれば、ハイテク・半導体だけが伸びる形で戻るのではなく、もっと広範囲なセクターがバランス良く戻っていくのではないかとも思う。セクターローテーションだろうと言われている暴落前の状況でラッセル2000が異常に伸びたことも、そのような「力」が現れた結果なのかもしれない。
となれば、2024年後半の回復期では、S&P500の様な全体を網羅するようなインデックスが、ハイテク・半導体中心ではなく、もっとリバランスされた形で、伸びてくるのではないだろうか。
S&P500のりバランスは、1,4,7,10月の末。7月末に大きなリバランスがあったとして、10月末までその成果が試されるのかもしれない。そう考えると、10月までは、S&P500がかなり緩やかに上昇するが、7月のピークまでには戻らないだろうし、NASDAQ や FANG+ といったものは、2024年前半のような勢いにはならないのではないかとも思える。
であれば、今は、傷ついたNASDAQやFANG+にこだわらずに、S&P500へリバランスしていく方針はどうであろうか。アクティブの大半はインデックスには勝てないと言われるが、NASDAQ や FANG+ はアクティブ的なもので、S&P500は典型的なインデックスだと考えれば、アマチュア投資家、特に日本のアマチュアは、大人しくS&P500やオルカンを買っておくのが正解で、それなのに、欲を出して、NASDAQ や、FANG+を買ってバランスを崩したものだから、今回の調整の餌食になってしまったのではないか?