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アセットアロケーションとかリバランスとか

資産を現金だけとか、株式だけとかの一つのもので持っている場合は、その一つがおかしくなったら、全資産を大きく失うことにもなりかねない。

少しでも儲けようと、全財産を、リスクの高い株式に投資したり、更には信用取引とかでそれ以上の投資をするのは、投機(ギャンプル)であって、デスマーチとなる可能性が高い。

それを避けるために、資産を複数の性質の異なるものに分散して持つということが推奨されている。アセット(資産)を、振り分ける(アロケーション)という意味で、アセットアロケーションと呼ばれている。

個人投資家にとって、最もシンプルかつ有用なアセットアロケーションは、現金+株式投資だろう。投資対象は他にもいろいろあるが、「いろいろ」は、シンプルがうまくできるようになって、山程の資産ができてから考えれば良いようなものであって、最初から手が出せるようなものではない。

投資信託に、4資産均等というのがあって、国内 and 国外 x 株式 and 債権で、4種類の資産に25%ずつ投資をするものだが、このパフォーマンスがすこぶる悪い。調子が良いときは、債権が重荷になる上に、調子が悪いときは、債権まで下がってしまうので、伸びないくせにリスクも意外と大きいのだ。国内と国外といっても、結局日本と米国なので、かなり相関してしまうところがあるし、なんか、ぜんぜん駄目。常に低空飛行か、下手すれば常にマイナス。

話がそれたけど、要するに普通の人は、アセットアロケーションと言っても、まずは、現金と株式だけで良いのではないか?と…

リバランスというのは、アセットアロケーションの調整をする、バランスを取り直すという意味で、例えば、現金と株式の割合を、50%:50% で持とうと決めている場合、現金は銀行預金で年利0.01%とかで、要するに減りもしなければ増えもしないのに対して、株式は、うまくいけば、年利5% とか 8% とか。下手すれば、-10% とかもあったりするのでバランスが崩れてきたら1年に1回とか、定期的に50%:50%に戻しましょうという話。例えば、現金:株式が、30:70 になってしまったら、株式のうち20を売って50:50にするとか、株式が調子悪くて、80:20 になってしまったら、現金の30%で株式を買い増すという話である。

株式を売って現金化する(利確する)方は、儲かっている状態なので強欲な人でなければできる。強欲な人は、もっと儲けよう、せっかく株が調子良いのだからこのまま続けようとして、やがて来る暴落にやられてしったりもする。なのであらかじめアセットの割合を決めて機会的にリバランスするというのが大事だとも言われている。株が調子悪いときに、現金で買いますというのは更に大変。ただでさえ損しているのに、その調子悪い株を更に買うなんてことは普通の神経ではできない。しかし、これも、リバランスという名目で機会的にやってしまう。

これはどういうことか? つまり株式が下落している時に、何が起きているかというと、アセットアロケーションベースで考えれば、それは、現金の価値が上がっているということになる。絶対的なプラスではなくても、相対的には、現金が儲かっている(価値が増えている)ことになる。なぜならば、株が下がっているので、同じ値段でより多くの株が買える状態だから。そして、株式投資は、株価は長期では上がるということが前提になっているのだから、それが安いうちにたくさん買って持っていれば、いずれ上がって大きなプラスとなる。と考えるのだ。だから投資に慣れた人は暴落が来ると「バーゲンセール」だといって、まるで喜んでいるかのような状態になる。もちろん、その時点で持っている株はかなりやられている事もあるのだが、それよりもむしろ、自分が気に入っているものが、いつもより安く買えて手持ちのそれが増えるという方が嬉しいらしい。別の角度から言えば、その株の、その人の平均購入価格が下がると言える。株価が平均購入価格を上回っている状態を、含み益と言い、下回っている状態を含み損というのだから、平均購入価格が下がるというのは、含み益となる確率を高めることであって、それが十分に低い状態になれば、多少の暴落が来てもびくともしない資産築けるということになるのだ。

自分なりのアセットアロケーションを決めて、年に1回でも、それを再確認して、必要ならリバランスするということは、資産を守ったり、時には自分の気持ち(欲)の暴走を止めたり、時には、尻込みしそうになる尻を叩いたりするという意味で、案外大切なものなのだ。

そして何より大切なのは、自分の資産の増減に一喜一憂しないことかもしれない。時には増えるし、時には減る。含み益が出ることもあれば、含み損になっている場合もあるけど、インデックス投資で長期投資と決めたならば、瞬間の状態は気にせず、自分で決めたアセットアロケーションを守り、リバランスをしながら、淡々と積み立てていくことで、まずは資産の安定を図る事を第一目標として、最終的には、10年後、20年後には、自分がその時必要な程度に増えている事を期待すべきなのである。儲けようというマインドでは、欲に負けて失敗してしまうことにもなりかねないのだから。

はじめ

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