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含み損を確定する

含み損は確定しなければ、損ではない。再び株が上がるまで待ってプラスに転じるのを待てば良い。というのはセオリーではあるけれども。

確定したら負けだという言い方は必ずしも正確ではない。確定してマーケットから逃げたら負けだという方が正しいような気がする。反対に、確定してもマーケットから逃げなければ、それは必ずしも負けにならないかもしれない。

例えば、1,000万の株Aの含み損が100万だとして、これを確定したら、900万が手元に戻り、100万の損が確定する。そのままマーケットから撤退したら、単に100万損しただけで終わってしまう。しかし、その900万を株Bにそのまま投資したらどうなるだろうか。計算上は、900万の株Bを持っていて含み損は0となるが、実質的には1,000万の株Bを含み損100万で持っていることと同じになる。口数が違うので配当が出るものはそうならないけど、口数で言っても、暴落時であれば、Bだって平時より多く買えるし、今のように、円安=>円高が含み損にかなり影響を与えているのであれば、更に多くの枚数を買えるとも言えるかもしれない。

ここで、株Aの上昇率が株Bを上回ると確信しているのであれば、株Aを含み損100万のまま持っていた方が良いということになるが、株Bの方が上昇率が期待できるのであれば、株Bに切り替えるメリットが出てくる。株の上昇率は大きくなると振れ幅(リスク)が大きくなる傾向にあるので、例えばS&P500を売って、FANG+ を買うということができればメリットがある(かも)ということになるが、S&P500が含み損を抱えている時に、果たしてFANG+に切り替えられるかというと、なかなか勇気のいることになる。もちろん、今この状況で、これからは更にハイテク中心、AIも爆進と信じきれていれば、買えるかもしれないね。

しかし、逆はどうだろうか? FANG+ を売って、S&P500を買うというのは、デメリットしか無いのであろうか…. 私はそうでも無いと思う。FANG+もS&P500も大きく下げている今のような状況で、S&P500の価格はかなりバーゲンセールになっている。しかも、株価暴落まえにセクターローテーションでハイテク株が大きくやられた後なので、FANG+ より S&P500の方が、広く分散されているという安心感がある。もし、FANG+の今後の上昇を固く信じているのであればFANG+を持ち続ければ良いが、株はいずれ戻るにしても、7月までのように、ハイテク株圧倒的中心という状況に戻るとは思えないのであれば、たとえ100万を取り返すのに時間がかかったとしても、S&P500に買い替えるメリットがある。

S&P500は、米国株の標準的なインデックスなので、これが長期でマイナスになるということは、米国の株式が終わるということだから、もしそんな状況になるのであれば、米国だけでなく、日本も先進国も終わりだ。少なくとも、FANG+の上昇を期待しているのであれば、S&P500の上昇を期待していることにもなる。どれも期待できなければ、100万損してマーケットから撤退するしかない。そのS&P500が、今年の4月くらいの価格で買えるとしたらどうであろうか?

FANG+で、「ちょっとリターンを期待しすぎて、リスク取りすぎたな」と思っている人、S&P500を4月までに買いそこねて、買えないまま7月までものすごい勢いで上がるのを指を加えて待っていた人、そろそろ好機到来と考えても良い状況かもしれない。知らんけど…

はじめ

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